シニア世代が抱える住まいの悩みと空き家問題への対策
近年、日本では空き家の増加が著しく、2024年4月には全国の空き家が900万戸に達しました。この状況を鑑みて、一般社団法人日本ホームステージング協会は、シニア世代の住まいや暮らしを見直すことが、空き家の発生を予防する鍵となると考えています。特に、プレシニアである50歳代の人々を対象にした新しい取り組みをご紹介します。
日本ホームステージング協会の取り組み
2023年11月11日に開催された「ホームステージングフォーラム2024」にて、協会は「ホームステージングを通じて空き家の問題解決に貢献する」との2025年の活動目標を発表しました。同協会は、空き家を単に利活用することに留まらず、発生を防ぐための対策としてシニア世代向けの健康診断プログラム『セルフチェック・スマクラ健康診断』を開始しました。
この健康診断は、身体の健康状態をチェックする方法と同様に、住まいの状態や暮らしを見つめ直すことを促すもので、特に再考が必要なライフステージにあるシニア世代に焦点を当てています。
シニア世代の抱える問題
協会が行ったアンケートによれば、多くのシニア世代が抱える不安や悩みは以下の通りです:
1. 健康
2. 家や実家
3. 親
特に家や実家に関しては、61%の人々が何らかの問題が発生する可能性があると回答しています。その具体的な内容としては、「片づけに困っている」という声が圧倒的に多く、住環境の整備が急務であることが浮き彫りになりました。
スマクラ相談会の開催
これらの課題に対処するために、協会では『スマクラ相談会』を2025年1月24日に開催します。この相談会では、シニア世代の片づけに関する悩みを専門家と共に考えることができ、合計で18名の定員が設けられています。参加者は、ホームステージャー認定講師から具体的なアドバイスを受けられるため、実際の悩み解決に向けた有意義な機会となるでしょう。
ホームステージングとは
ホームステージングは、空間の演出を通して住まいの価値や暮らしの質を高めるアプローチです。不動産流通の促進にも寄与し、特に高齢者が住まいを見直す際に効果を発揮します。協会では、片づけや掃除、遺品整理などに関する専門的な知識を得るためのホームステージャー育成講座も行っています。
あなたも住まいの健康診断を受けてみませんか?
このような取り組みを通じて、シニア世代が自身の住まいを見つめ直し、安心して生活を送るためのサポートをしています。空き家問題は個人の問題であると同時に、地域全体に影響を及ぼすため、今から準備を始めることが大切です。詳しい情報は、日本ホームステージング協会の公式サイトをご覧ください。