クロスユー、欧州3機関と宇宙分野で連携強化
日本の宇宙産業活性化を目指す一般社団法人クロスユーが、欧州を代表する3つの宇宙関連機関とパートナーシップを締結しました。11月18日、アジア最大級の宇宙ビジネスイベント「NIHONBASHI SPACE WEEK 2024」において、欧州宇宙機関(ESA)、フランス国立宇宙研究センター(CNES)、Harwell Science and Innovation Campus(Harwell)との連携が発表されました。
この協定は、クロスユーにとって初の国外政府機関および宇宙関連団体とのパートナーシップとなります。これにより、日本と欧州の宇宙産業エコシステムを繋ぎ、国際的な協力体制の構築を目指します。
各機関との連携と今後の展望
欧州宇宙機関(ESA)は、1975年に設立された欧州22か国が加盟する宇宙開発・研究機関です。クロスユーとESAは、「NIHONBASHI SPACE WEEK 2024」で、欧州と日本の宇宙ベンチャー企業のビジネスマッチングを推進するなど、既に連携を進めてきました。今回の協定締結は、こうした取り組みをさらに加速させるものです。
フランス国立宇宙研究センター(CNES)は、フランスの宇宙開発・研究を行う政府機関。ESAにおいて中心的な役割を担っています。クロスユーとCNESは、これまでにも日仏企業のパートナーシップ促進イベントを共催するなど、連携を深めてきました。今回の協定は、この関係をさらに強化するものです。
Harwell Science and Innovation Campus(Harwell)は、イギリス・オックスフォードにある産業クラスター。200以上の団体、7500名以上の関係者が所属し、イギリスの宇宙産業を支える重要な拠点となっています。クロスユーとHarwellは、産官学連携による国際協力を強化するため、今回の協定に合意しました。
具体的な連携内容
クロスユーは、今回のMOU/LOI締結により、3機関との連携を強化し、以下の取り組みを推進します。
海外宇宙プレイヤーの日本招聘: 国内企業とのビジネス機会創出のため、海外の宇宙関連企業を日本に招へいします。
ビジネスイベント・プログラムの共催: 国内外で、リアルとオンラインを活用したビジネスイベントを継続的に開催します。
海外宇宙プレイヤーの日本活動拠点を提供: 海外企業の日本進出をサポートするため、活動拠点を提供するなどの環境整備を行います。
国内宇宙プレイヤーの海外進出支援: 海外宇宙機関による日本の民間企業との協業・支援プログラムの最新情報を提供します。
クロスユー代表理事 中須賀真一氏のコメント
クロスユー代表理事の中須賀真一氏は、「日本の宇宙産業発展には海外連携が不可欠であり、実質的に機能する枠組みが必要です。クロスユーは、各締結団体と連携し、宇宙産業における恒常的な協力を実現します。」と述べています。
まとめ
クロスユーと欧州3機関のパートナーシップは、日本の宇宙産業にとって大きな一歩となります。この連携により、国際的な協力体制が強化され、日本の宇宙産業の活性化、ひいては地球規模の課題解決に貢献することが期待されます。