コロナ後のコミュニケーション手段を変える「Baoble」
2023年4月1日、ハイラブル株式会社と株式会社JTBビジネストラベルソリューションズの共同開発により、新たなコミュニケーション支援ツール「Baoble」がリリースされました。このツールは音声解析技術を駆使して、対面でのコミュニケーションの雰囲気や質を可視化することを目的としています。利用者には新たなコミュニケーションの視点を提供し、気づきを促します。
背景と必要性
コロナウイルスの影響で、多くの業務がオンラインへとシフトしました。これにより、非対面コミュニケーションの機会が増えた一方で、視覚や聴覚の情報が伝わりにくく、対面でのコミュニケーションの重要性が再認識されるようになりました。JTB-CWTが行った調査によると、オンライン会議の多くがその場の状況を記録できず、発言者や話し合いの内容を評価する客観的な指標が不足していることが浮き彫りになりました。
「Baoble」の機能とその特徴
「Baoble」は、音声データを基にした情報を定量的に可視化するツールです。ユーザーは以下の特典を享受できます。
1.
販売員の弱点を可視化: 対面接客を行う際、各自の行動を明示化することで、スキルアップに向けた具体的な行動変化が期待できます。
2.
採用プロセスでの活用: 参加者の特性が把握できるため、適切な人員配置に役立ちます。
3.
会議の効率化: 結果だけでなく、話し合いの過程を正確に把握し、生産性を向上させるための分析が可能です。
「Baoble」は、スタッフやマネージャーがコミュニケーションの質を客観的に評価できるようにし、人的資本経営の促進や心理的安心感の向上に貢献します。ツールは商談や打ち合わせ、販売員のロールプレイでの会話内容を分析し、グラフ化した結果を提供します。
研究者たちの協力による開発
このプロジェクトは、非言語コミュニケーションの専門家である大坊郁夫名誉教授の監修のもと、彼の研究室出身の岡山県の大学教授との共同開発によって実現しました。大坊教授は、このツールの意義を「コミュニケーションにおける無意識を可視化することにより、意識を高める機会を提供することだ」と考えています。
ブランド名の由来
「Baoble」という名前は、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの名作「星の王子さま」に登場するフレーズ「かんじんなことは目に見えないんだよ」に由来しています。議事録には残らない非言語の情報や空気感を「目に見えないもの」と捉え、それを「見えるようにする」ことを目指しています。ロゴには、ストーリー内でこのフレーズを語ったキツネが使用されています。
未来の展望
ハイラブルとJTB-CWTは、「Baoble」を通じてビジネスの現場での対面コミュニケーションを活性化し、エンゲージメントの深まりを実現する社会に貢献していく計画です。今後もこのツールのアップデートや新機能の追加が期待されます。
「Baoble」は、特にビジネスシーンでのコミュニケーションの質を改善したいと考えている方々にとって、有益なツールとなることでしょう。ご興味をお持ちの方は、公式サイトを訪れて詳細を確認してみてはいかがでしょうか。