Pudu Roboticsが次世代自律型ロボットPUDU D5シリーズを発表
Pudu Robotics(本社:深セン、中国、日本法人Pudu Robotics Japan 株式会社)は、その新製品であるPUDU D5シリーズを発表しました。このシリーズは、複雑で未構造化の屋外環境でも活用できる次世代の産業用自律型四足歩行ロボットとして設計されています。D5シリーズには、「PUDU D5」と「PUDU D5-W」という二つのモデルがあり、それぞれ特有の機能を持っているのが特徴です。
自動化のギャップを埋める
サービスロボットは、レストランやホテルといった構造的な環境での導入が進んでいますが、依然として多くの屋外や産業空間では自動化が難しい状況が続いています。例えば、起伏の多い地形や階段、傾斜、さらには悪天候といった条件が、ロボットの導入を邪魔している要因となっています。このような課題に対処するために開発されたのがD5シリーズであり、従来のシステムでは対応できなかった様々な環境でも、先進的な自律性や堅牢な機動力、精密な認識能力、高い環境耐性を実現しています。
創業者でありCEOのFelix Zhangは、「D5シリーズは、当社のロボティクスビジョンの大きな前進を意味します。私たちの目指すのは、ロボットをより広い領域に浸透させることで、ユーザーのニーズに応えることです」と述べています。
PUDU D5シリーズの特長
D5シリーズの主な特長の一つは、高精度な自律走行能力を実現するために、NVIDIA OrinとRK3588を組み合わせたデュアルプロセッサを搭載している点です。これにより、リアルタイムでのSLAM、3D再構築、物体認識、障害物回避、経路計画が同時に行え、ダイナミックな環境でも無人運用が実現可能です。
また、360°の高精度認識能力を持つ4基の魚眼カメラとデュアルLiDARセンサーが搭載されており、これにより環境全体を把握することができます。生成される高密度な3D点群データによって自己位置特定や動的なナビゲーションが行え、オペレーターは遠隔からミッションの管理が可能です。
D5シリーズはまた、最高100万平方メートルの施設をナビゲートできる能力を持っており、1回の充電で14kmの移動が可能です。これにより、空港や地下鉄、産業キャンパスなどの広大な施設に特に適した機種となっています。
高い堅牢性と耐久性
D5は、-10°Cでのスタートに対応し、-20°Cから55°Cの温度範囲内で機能します。また、IP67の防塵・防水性能を備えているため、雨や雪、粉塵など様々な環境下でも高いパフォーマンスを維持します。動的な環境でもスムーズに移動できるよう、先進的なハイブリッド移動方式が採用されています。
自然なインタラクション
さらに、D5シリーズは10種類以上の直感的なハンドジェスチャーや音声コマンドに対応しており、人間との自然なインタラクションを実現しています。AIノイズリダクションを搭載した6マイクアレイにより、雑音の多い現場でも音声認識の精度が高く維持されます。
結論
Pudu Roboticsは今後も、サービスロボットの新たな可能性を引き出すべく、技術革新に努めていくでしょう。D5シリーズは、その取組みにおける重要なマイルストーンとなる製品として、注目が集まっています。これにより、様々な業界における業務の自動化が進むことが期待されます。