WiSECUREの量子暗号技術
2025-11-20 16:21:24

WiSECUREと慶應義塾大学が量子暗号技術を発表、次世代のセキュリティを確立

WiSECUREと慶應義塾大学が共に切り開く量子暗号の未来



2023年10月、東京都に本社を構えるWiSECURE(ワイセキュア株式会社)は、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュートのサイバー文明研究センター(CCRC)とのコラボレーション成果を発表しました。この内容は、第十五回サイバーセキュリティ国際シンポジウムにおいて広く報じられ、多くの専門家が耳を傾けました。

量子コンピュータの脅威と課題



現代の情報社会において、量子コンピュータはその驚異的な計算能力から、従来の暗号方式が抱える脆弱性を一気に露見させる可能性があります。特に、非対称暗号と呼ばれる技術は、量子コンピュータが実用化されることで、その安全性が脅かされる恐れがあります。これにより、政府機関から金融、医療、エネルギー分野に至るまで幅広いインフラへの影響が懸念され、各国で新たな安全基盤の検討が急がれています。

しかし、アメリカのNIST(米国標準技術研究所)が規定した耐量子暗号(PQC)技術の導入は、単純には行えない状況です。多くの既存システムとの互換性が求められる中で、運用の負荷や導入コストの問題も浮かび上がってきています。

WiSECUREとCCRCの取り組み



そのような背景を受け、WiSECUREとCCRCは「現行システムを維持しつつ、量子時代における安全性を確保する」ことを目指しました。具体的には、段階的に導入が可能な暗号運用モデルを設計し、その中核にはWiSECURE独自のハードウェアセキュリティモジュール(HSM)があります。これにより、暗号処理や鍵管理をHSM内部に閉じ込め、外部からのアクセスを制限することで、ソフトウェアによる脆弱性を最小限に抑える構造としました。

さらに、この新しいモデルでは、公開鍵暗号と耐量子暗号を組み合わせたハイブリッド方式が採用されています。これにより、現在利用中のシステムとの互換性を保ちながら、量子攻撃に対する新しい安全対策へと段階的に移行することが可能です。この方式は、実務におけるリスクの低減と効率的な運用を促進することを目指しています。

シンポジウムでの反響



シンポジウムの当日、国内外から集まった多くの政府関係者やセキュリティ専門家たちは、この技術検証成果に対して深い関心を寄せました。特に「既存環境に無理なく導入できる実現可能な解である」との評価が寄せられ、量子時代への対応として期待感がますます高まりました。

安全な未来に向けて



WiSECUREは今後も、産学連携を通じて安全で持続可能な暗号技術の開発に取り組み、日本のサイバーセキュリティの強化に尽力していくことを目指しています。特に、量子コンピュータがもたらす新たな挑戦に対する備えを進めることにより、情報社会の安全を支える役割を担う所存です。

WiSECUREの取り組みは、サイバーセキュリティの未来における重要な一歩となるでしょう。


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会社情報

会社名
ワイセキュア株式会社
住所
東京都港区虎ノ門1丁目17-1虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーCIC Tokyo, 15F
電話番号
048-400-3057

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