贖罪殺人、償えるのか
2024-07-17 15:05:09

「贖罪殺人は償えるのか」:少年犯罪の加害者からの手紙が投げかける問いかけ

集英社新書より、ノンフィクションライター藤井誠二氏の最新刊『贖罪殺人は償えるのか』が7月17日に発売されます。本書は、少年犯罪を取材してきた著者の元に届いた、ある長期受刑者からの手紙が起点となっています。

手紙を書いたのは、何の罪もない人の命を奪った加害者。彼は、己の罪と向き合いながら、著者に「償い」や「謝罪」「反省」「更生」「贖罪」といった、重い問いを投げかけています。

著者は、この手紙を通して、加害者が国家から受ける罰とは別に、それ以上に大切な、行わなければならないことがあるのではないかと考えさせられます。加害者と著者のやり取りからは、現代の裁判・法制度の問題点も浮き彫りになり、さまざまな矛盾と答えのない問いの狭間で、二人は「贖罪」というテーマについて深く考え続けます。

本書では、加害者の手紙だけでなく、被害者や被害者遺族の声も交えながら、多角的な視点から「贖罪」について考察しています。現代社会において、加害者はどのように罪と向き合い、償いを果たせるのか。そして、被害者や遺族は、加害者の「償い」をどのように受け止めればいいのか。本書は、これらの複雑な問題について、読者に考えさせ、新たな視点を与えてくれるでしょう。

目次には、「はじめに」「加害者からの手紙」「第一章 獣」「第二章 祈り」「第三章 夢」「第四章 償い」「第五章 贖罪」「おわりに」「受刑者に被害者や被害者遺族の声を交わらせるということ」などが含まれており、加害者と著者の対話を通して、さまざまな角度から「贖罪」について深く掘り下げています。

藤井誠二氏は、少年犯罪について長年取材・執筆活動を続けてきたノンフィクションライターです。著書には『人を殺してみたかった―愛知県豊川市主婦殺人事件』『少年に奪われた人生―犯罪被害者遺族の闘い』『殺された側の論理―犯罪被害者遺族が望む「罰」と「権利」』『黙秘の壁―名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』、共著に『死刑のある国ニッポン』(森達也との対談)など多数あります。

本書『贖罪殺人は償えるのか』は、新書版312ページで、定価は1,210円(10%税込)です。ISBNは978-4-08-721325-6です。


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株式会社集英社
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東京都千代田区一ツ橋2-5-10
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