新たなガラスファイバ登場
2025-12-02 10:59:22

日本電気硝子が先進的な低誘電ガラスファイバ「D2ファイバ」を販売開始

日本電気硝子の新製品「D2ファイバ」とは



日本電気硝子株式会社(NEG)が新たに発表した低誘電ガラスファイバ「D2ファイバ」は、AIサーバーやデータセンターにおける通信技術を革新する重要な材料です。この製品は高速かつ大容量の通信に対応するために開発されており、その特性は今後の通信インフラの発展に寄与することでしょう。

進化する通信技術のニーズ



AI技術の進展に伴い、通信インフラの需要はますます増加しています。その中で、データの伝送速度やデータセンターの効率を上げるためには、高品質な通信基板材料が欠かせません。NEGは、このような市場の要請を背景にD2ファイバの開発に取り組みました。

D2ファイバの特長



D2ファイバは「第2世代」として認知される低誘電ガラスファイバの中で、特に優れた特性を持っています。具体的には、実測に基づき、誘電正接0.0017tanδ(@10GHz)を実現しました。

1. 低誘電特性


この特性により、信号の伝送損失を大幅に抑制することができます。結果として、AIサーバーやデータセンターの性能向上に直結するのです。通信の高速化と大容量化を実現し、より多くのデータを迅速に処理することが可能になります。

2. 発熱抑制と省エネ


D2ファイバは通信ロスを低減するだけでなく、発熱を抑制し冷却負荷を軽減します。これにより、消費電力を抑え、持続可能な運用を支援することができるのです。特に、電力消費が大きな課題となっているAIインフラにおいて、これらの特性は重要です。

対象用途



d2ファイバは、AIサーバー用のマザーボード、高周波通信機器用基板、半導体パッケージ基板など、さまざまな用途に活用されます。これらは今後の技術革新とともにさらなる市場ニーズに対応し、適切なソリューションを提供することでしょう。

今後の展開



NEGはD2ファイバを、ガラスクロス加工メーカーを通じて確実に供給していく方針です。すでに顧客による製品評価は完了しており、今後は顧客と連携して徐々に市場に展開していく予定です。また、さらなる低誘電ガラスファイバや低膨張ガラスファイバの開発にも取り組み、市場の要求に応えるための進化を続ける考えです。

D2ファイバは、2025年12月17日(水)から19日(金)に東京ビッグサイトで開催される「セミコンジャパン2025」に出展される予定です。ブースNo. E5432(東5ホール)にて、実際の触感や技術的な説明を受けられる機会があります。

会社概要



日本電気硝子株式会社は、滋賀県大津市に本社を置く特殊ガラスメーカーです。1949年の創立以来、特殊ガラス製品の製造・販売に特化し、産業の最前線で革新を推進してきました。半導体、ディスプレイ、自動車など、多岐にわたる分野で確固たる地位を築きました。今後も新たな機能を生む特殊ガラスを通じて、社会貢献に励んでいくことでしょう。


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会社情報

会社名
日本電気硝子株式会社
住所
滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号
電話番号
077-537-1700

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