持続可能な北海道ほたてを楽しむ「やさしーフード!フェア」開催
日本産水産物の輸出が厳しい状況にある中、持続可能な漁業を推進するイベント「やさしーフード!北海道ほたてフェア」が、2024年9月17日から東京と京都のレストランで始まります。このフェアは、一般社団法人Chefs for the Blueと北海道漁業協同組合連合会が共同で実施し、目指すのは北海道ほたての国内消費促進です。とくに、2023年8月24日で禁輸から1周年を迎える中での取り組みです。
フェアの意義と背景
昨年、中国による日本産水産物の禁輸措置が始まり、特に北海道ほたての輸出は中国市場に依存していたため、大きな影響を受けました。かつては中国向け輸出が全体の約7割を占めていたホタテですが、現在は東南アジアやアメリカへの輸出が増えているものの、販路の多様化には限界があります。このため、フェアを通じて国内でのホタテ消費を奨励し、環境に配慮した漁業の重要性も訴えていくことが目的です。
フェアの詳細と料理メニュー
今回のフェアでは、第3弾として、京都の洋食店「洋食おがた」で「ホタテフライ タルタルソース」が提供されます。このメニューは、ふっくらとした食感とホタテ本来の旨味が詰まった逸品で、シンプルなタルタルソースと一緒に味わうことができます。シェフは、ホタテのジューシーさを残しつつ、絶妙な揚げ加減にこだわっています。
また、過去の弾でも「ホタテと野生茸のフリカッセ」や「ホタテのピザ」など、さまざまなホタテ料理が紹介されてきました。これらの料理は、ただ美味しいだけでなく、サステナブルな素材を使用した国産の食材であることを強調したメニューです。
サステナブルシーフードとしてのホタテ
ホタテは、栄養豊富な海で持続可能に育てられています。日本のホタテガイは、年間約50万トンの生産量を誇り、特に環境負荷が少ない漁業で知られています。ホタテはプランクトンを餌として成長するため、養殖でも環境への負荷が少なく、持続可能性が高いのです。そのため、環境への配慮が求められる今、ホタテは注目されています。
参加するシェフと期待される効果
洋食おがたのオーナーシェフ、緒方博行氏は、「ホタテは料理のバリエーションが豊富で、どの調理法でも魅力を引き出せる食材」と語ります。また、環境に優しい素材として選ばれることに大変意義を感じています。
このフェアを通じて、北海道ほたての魅力を再発見し、多くの人々にその美味しさとサステナブルな特性を知ってもらうことを目指しています。ジョイントで取り組むシェフたちと共に、環境への配慮をバックボーンにした美味しい料理が、多くの笑顔を生むことを期待しています。
結び
今回の「やさしーフード!北海道ほたてフェア」は、持続可能な漁業の重要性を広める大事な取り組みです。料理を楽しむことで、消費者もサステナビリティについて考えるきっかけになるかもしれません。日本の海を守りつつ、美味しい料理を楽しむこの機会をぜひ、一緒に体験してみましょう。