飲食店経営者が語る税理士への依頼とその満足度調査結果
株式会社シンクロ・フードが運営する「飲食店ドットコム」では、飲食店経営者を対象に税理士への依頼状況を調査しました。満足度や税理士選びのポイント、また税理士変更の経験についての意見が収集されています。この調査結果は、飲食店経営者のための参考になる情報を提供します。
調査概要
本調査は、2025年に行われ、333名の飲食店ドットコム会員を対象に実施されました。調査期間は4月4日から4月11日で、主にインターネット調査を用いてデータ収集が行われました。特筆すべきは、回答者の中で東京にある飲食店が49.8%を占め、首都圏全体では66.9%に達している点です。
税理士への依頼状況
調査の結果、約72%の飲食店が税理士に依頼をしており、その内訳は「顧問税理士がいる」という回答が60.4%を占めていました。具体的に業務内容を聞くと、最も多かったのは「確定申告・決算申告」(98.3%)で、次いで「記帳代行・会計処理」と「給与計算・年末調整」が各44.8%という結果となりました。
このことは、依頼している業務の多くが最低限の会計処理に関連していることを示しています。
税理士の選び方
税理士を選ぶ際のポイントとしては、「費用の安さ」が57.3%で最も高く、次いで「コミュニケーションのしやすさ」が51.5%となっています。税理士を選ぶ基準は主にコストとコミュニケーションが重要な要素であることが分かります。
コミュニケーションの方法
コミュニケーションの方法については、「内容により、オンライン・対面を使い分けたい」と回答した割合が最も多く43.1%でした。対面を希望する人も38.9%に上りましたが、オンラインを希望する回答者はわずか10%ほどに留まっています。この傾向から、飲食店経営者が対面でのコミュニケーションを重視していることが伺えます。
満足度の高い税理士とは
調査の結果、現在の税理士に対する満足度は84.1%であることが分かりました。具体的な満足理由としては、専門性の高さや親切・丁寧な対応、対応の速さが挙げられます。しかし、満足度の低い理由としては、アドバイス不足や提案の不十分さが影響しています。
具体的には、「専門的なアドバイスが不足している」「コミュニケーションが取りにくい」といった不満の声が目立ちました。
税理士の変更理由
実際に29.3%の経営者が税理士を変更した経験があり、その理由として「コミュニケーションの難しさ」や「経営アドバイスの不足」が最も多く挙げられました。これは、税理士選びの際に重視されるコストよりも、実際の依頼後に重視されるポイントが「質」であることを示しています。
今後の展望
最後に、税理士を利用していない理由として「自分で対応できるから」が48.9%を占め、費用が高いという意見もありました。飲食店経営者は、ますます自分たちで会計業務をこなす傾向にあり、オンライン会計サービスの充実が影響しているようです。
今後の飲食店経営においては、税理士との関係構築や、実務的な知識の提供が求められるでしょう。コミュニケーションの質や、経営アドバイス力が今後の飲食店オーナーにとっての重要な要素となることでしょう。
調査結果の引用時のお願いとして、出典を「飲食店ドットコム(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記し、WEB上で引用する場合には「飲食店リサーチ」のリンクもお願いしたいとのことです。興味のある方は、ぜひ調査結果を参考にしてください。