コーヒーの燃料化
2022-02-14 12:30:01
コーヒー抽出滓を燃料化する新技術開発の取り組み
コーヒーの未来を変える技術開発
コーヒーは世界中で愛される飲み物ですが、その製造過程で生じる廃棄物にも注目が集まっています。関西アライドコーヒーロースターズ株式会社(以下、KACR)は、この問題に立ち向かうため、自社の技術を活用した新たな取り組みを発表しました。それは、「コーヒー抽出滓の汎用固形燃料化とグリーン焙煎技術の開発」です。
コーヒー抽出滓の現状
コーヒーを抽出した後に残る抽出滓、いわゆるコーヒーかすは、毎年大量に廃棄されています。水分を多く含むため、その収集や運搬には多大なエネルギーとコストがかかります。ここで問題となるのは、抽出滓が肥料や飼料として利用されることもありますが、十分に活用されていないという現実です。この結果、多くの抽出滓が廃棄処理されています。
新技術の特徴
KACRはこれを解決するため、コーヒー抽出滓を小球状の固形燃料—ペレットに加工。このペレットを焙煎の燃料とすることで、これまでの都市ガスや化石燃料に代わる新たなエネルギー源として活用することを目指しています。これにより、抽出滓の廃棄量を削減し、同時にCO2の排出量を低減させることが期待されています。
開発の具体例
この新技術を実現するために、以下の開発を進めています。
1. コーヒー抽出滓燃料を利用した乾燥機の開発
- 抽出滓を効率的に乾燥させ、燃料化するための設備を設計。
2. 固形燃料化技術の開発
- 抽出滓をペレット状に加工する技術を確立。
3. 固形燃料を活用する焙煎機の開発
- ペレット燃料を使って焙煎を行う新しい焙煎機の開発。
これらの技術は、飲料の製造過程におけるエネルギー効率を向上させ、持続可能なビジネスモデルを構築するものです。
KACRの取り組み
関西アライドコーヒーロースターズは、1973年に設立された信頼のおける企業で、長年の経験をもとにコーヒー豆の受託焙煎や梱包などのサービスを提供しています。同社所在地は神戸市東灘区で、代表取締役社長の石﨑昇氏が事業を牽引しています。特に注目すべきは、環境に配慮した新たなビジョンを持ち、持続可能なコーヒー産業の実現に向けた努力を続けている点です。
未来への期待
KACRが進めるコーヒー抽出滓の燃料化プロジェクトは、環境保護と業界の革新を同時に達成する可能性を秘めています。技術の進展とともに、私たちのコーヒーの楽しみ方にも一層の深みが加わりそうです。持続可能な未来に向けて、KACRの挑戦が実を結ぶことを期待しましょう。
会社情報
- 会社名
-
関西アライドコーヒーロースターズ株式会社
- 住所
- 兵庫県神戸市東灘区深江浜町12番3号
- 電話番号
-