日本政府観光局(JNTO)の新たな挑戦
2023年、コロナウィルスの影響を乗り越え、観光業界の再生に向けた新たな動きが始まりました。日本政府観光局(JNTO)が、中国市場のアドバイザーとして王璇氏を任命しました。この任命は、インバウンド観光の回復を目指す上で非常に重要な役割を果たすことが期待されています。
日本政府観光局とは?
JNTOは1964年の東京オリンピックを契機に設立され、以来、訪日外国人を誘致するための様々なプロモーション活動を行ってきました。現在、世界の主要都市に事務所を展開し、海外からの観光客に向けた戦略を練っています。この動きは、日本を訪れる外国人旅行者に向けたマーケティングのプロフェッショナルとしての役割を果たしています。
王璇氏のビジョン
王璇氏は、コロナ禍で厳しい状況に置かれたインバウンド市場の回復には、中国マーケットを理解し、新しい取り組みが不可欠であると述べています。中国出境游研究所(COTRI)の最新データによると、2021年には中国人出国者数が1億人に回復し、2022年には過去最多の1億8000万人に達する見込みです。このような市場の変化を受け、JNTOの中国市場アドバイザーとして新たなアプローチを模索することが求められる状況です。
王氏は、ただ従来の手法を繰り返すのではなく、日々多様化する中国人旅行者のニーズに対応した柔軟な戦略が必要だと強調しています。観光再開に向けた準備が急務であり、その中で縦の関係ではなく、真のパートナーシップを築くことが成功の鍵となるでしょう。
王璇氏の背景
王璇氏は2011年に来日し、早稲田大学で日中政治関係やメディア報道を研究しました。卒業後は組織コンサルティング会社にて活動し、企業や行政に対するインバウンド戦略の構築に貢献。独立後はENtrance株式会社を設立し、一般社団法人日中ツーリズムビジネス協会も共同で設立しました。
王氏は中国語通訳案内士としての資格を持ち、岩手県雫石町の観光大使にも就任しています。また、東京都の支援プログラム「APTWomen」の受講生でもあります。彼女の経験と知識は、観光業 に新たな風を吹き込むでしょう。
会社概要
ENtrance株式会社は、王璇氏を代表とし、東京都新宿区に拠点を置いています。中華圏向けの訪日旅行プラットフォームやインバウンドマーケティングの支援を行い、観光業界全体の活性化を目指しています。
【公式ウェブサイト】:
ENtrance株式会社
まとめ
JNTOの中国市場アドバイザーに王璇氏が就任したことは、インバウンド観光の未来にとって重要な一歩です。今後、日本の観光業界が再生し、中国マーケットとの新たな関係を築いていくことに期待が高まります。観光再開に向けた取り組みが進む中、王氏の手腕に注目が集まっています。