シナモンAI、「Super RAG」を農林中央金庫に展開
株式会社シナモンが開発したAIソリューション「Super RAG」が、全国金融機関である農林中央金庫に導入されます。農林水産業者の協同組織を基盤とするこの金融機関では、社内で扱う複雑なデータを高精度に解析し、業務の効率化を図ることを目指しています。
「Super RAG」は、特に図や表を含む非構造化データの解析を得意とし、AIの力を借りて迅速かつ信頼性の高い回答を生成します。これにより、農林中央金庫は、QA対応の効率化や投融資領域での生産性向上など、さまざまな業務における効果を期待しています。
効率化を進めるための導入部門
まずは以下の業務において「Super RAG」の導入が進められる予定です。
- - 業務所管部と職員間でのQA対応の効率化
- - 投融資領域での業務効率化および生産性の向上
- - 本店と営業店の間での情報連携強化によるサービス向上
シナモンAIの「Super RAG」は、APIを活用することで異なるシステムやアプリケーションとの接続も可能にします。これが実現することにより、業務のプロセスを自動化し、AIエージェントも導入される方向性があります。
非構造化データの活用
実際、非構造化データを活用した業務の自動化は、企業の効率性を高める大切な鍵となります。シナモンAIによると、企業が保有するデータの約8割は、この非構造化データです。「Super RAG」を用いることで、発行される文書や報告書の解析が容易になり、問い合わせに対する適切な返答も迅速に行えるようになります。
シナモンAIの技術は、グラフデータベースを用いた高精度な検索機能も備えており、これにより文書内のコンテンツ単位での関係性を理解することが可能となります。また、各種システムと連携を図るためのAPIも提供されているため、さらなる業務の効率化が図られます。
農林中央金庫の背景と使命
農林中央金庫は1923年に設立されて以来、農林水産業者に対する金融サービスを提供してきました。また、持続可能な農林水産業を目指し、環境への配慮も行っています。「カーボンインセッティング」の仕組みを利用して、生産プロセスにおける温室効果ガスの排出を削減する活動も推進しています。
シナモンAIは、今後も農林中央金庫との連携を強化し、業務プロセスの自動化やサービス向上に寄与していく方針です。「Super RAG」は、その革新的な技術により、金融業界全体における業務の効率化を実現する可能性を秘めています。これからのシナモンAIと農林中央金庫の取り組みから目が離せません。