京都芸術大学と「粟田祭」の共演
京都市の左京区に位置する京都芸術大学は、国内でも指折りの総合芸術大学であり、約23,000人の学生が在籍しています。そんな大学が、地域密着型の取り組みとして復活させたのが、京都・粟田神社で行われる「粟田祭」です。この祭りは、なんと1000年の歴史を誇り、地域住民に長年親しまれてきました。
「粟田祭」とは?
粟田祭は、悪疫退散や繁栄を願う秋の伝統的な神事として知られています。その中でも特に注目されるのが「夜渡り神事」であり、神社からの巡行には「粟田大燈呂」という巨大な灯籠の山車が登場します。これは地域に住む人々にとって、毎年心待ちにされるイベントです。
歴史あるプロジェクトの復活
今年で18年目を迎えるこのプロジェクトは、180年ぶりとあって、地域住民の期待も高まっています。今年は新たに3基の大燈呂が制作され、学生たちが担ぎ手として参加することが決定しました。昨年もその迫力ある姿が地域の注目を集め、多くの観客が集まりました。
写真提供: 吉見崚(昨年の夜渡り神事の様子)
粟田大燈呂プロジェクトの詳細
大燈呂は「ねぶた」の原型とも言われ非常に歴史が古く、1567年の文献にも記載されています。しかし、長年その伝統が途絶えていました。2008年、京都芸術大学がこの大燈呂をアートを通じて復活させ、「粟田大燈呂プロジェクト」として毎年制作を行っています。
春には地域の理解を深めるためのフィールドワークが行われ、地域との強い結びつきを築いています。また、2025年には、『奇稲田比賣命』や『出世恵美須』、そして『馬』をテーマにした大燈呂も新たに制作され、学生たちがその運行に参加します。
写真提供: 吉見崚(制作を進める学生たち)
コミュニティとのつながり
また、8月には子どもたちを対象にしたワークショップも開催され、自分たちの手で制作した提灯も「夜渡り神事」で使用される予定です。これは世代を超えたコミュニティの絆を深めることにも繋がっています。
さらなる情報と参加のお知らせ
「粟田祭」は10月12日(日)に開催され、前日の10月11日(土)には搬入も行われます。もし取材を希望する方がいれば、事前に連絡を取ることが必要になっています。
京都芸術大学について
京都芸術大学は、さまざまな芸術分野にわたる教育を提供し、社会に貢献する力を育むことを目指しています。2450万件を数えるアートやデザインのプロジェクトを展開し、地域とのつながりを深めています。
所在地: 〒606-8271 京都府京都市左京区北白川瓜生山町2-116
URL:
京都芸術大学公式サイト
このように、京都芸術大学は地域と共に歩むことで、多様な文化と歴史を継承し続けています。今後の展開にも、ぜひ注目していきたいですね。