良質な音楽体験を提供する新たな試み
病気と闘う子どもたちが、音楽の力で少しでも心穏やかに過ごせるようにとの思いから、冨田勲研究会と認定NPO法人シャイン・オン・キッズが協力して国立成育医療研究センターに立体音響システムを寄贈しました。この贈呈式は2025年11月13日に行われ、医療型短期入所施設「もみじの家」で実施されました。
寄贈されたのは、5.1チャンネルのサラウンドシステムで、映像と音楽の融合を体感するために制作されたコンテンツが披露されました。音楽プロデューサーの津田賢吾氏が手がけたこの作品では、雄大な自然の音を感じながら、参加者はまるで大自然の中にいるかのような臨場感を味わいました。音楽がもたらす心の安らぎが、病気と闘う子供たちにとってどれだけ重要か、その一端を感じることができました。
音楽がもたらす癒しの力
式典ではさらに、尾見咲來氏による呼吸法ワークが行われ、春田友希氏がクリスタルボウルの音色を届けました。参加者全員がこの特別なシステムの良さを実感し、精神的なリフレッシュとともに、病までの辛さを少しでも和らげられることが期待されています。これらの活動の目的は、病気を抱える子どもたちが音楽やアートを通じて心豊かな体験を持つことです。
これまでのサポート実績
冨田勲研究会は2021年からシャイン・オン・キッズを通じて全国のこども病院へカシオトーンを寄贈しており、これまでに合計23台が様々な医療関連施設に設置されています。今回の5.1チャンネルサラウンドシステムの寄贈は、横浜こどもホスピス、TSURUMIこどもホスピスに続く貴重な取り組みの一環であり、医療現場で音楽の力を活用した新しい形の支援を目指しています。
多くの方々の協力に感謝
本プロジェクトにおけるサラウンドシステムの設置には、株式会社ヨドバシカメラのサポートが不可欠でした。こうした多くの人々の協力を得て、冨田勲研究会は音楽を通じての支援活動を持続的に展開しています。音楽家・冨田勲氏の意志を未来に繋ぐことで、音楽の持つ力を価値ある形で活用していこうとしています。
冨田勲研究会は、商業音楽制作に約25年携わってきた津田賢吾氏や、心と身体のケアを専門とする尾見咲來氏、春田友希氏などとの協働を通じて、より多くの子どもたちやその家族に向けた支援を広げていくことを目指しています。音楽が持つ力で、彼らの心を癒し、少しでも明るい未来を切り拓く手助けとなるでしょう。