群馬銀行は、2024年6月からフューチャーアーキテクトと共同で、融資業務における生成AI活用の実証実験を開始しました。この取り組みは、同銀行が掲げる「つなぐ」「つむぐ」を強化するためのデジタル戦略の一環として、融資業務の効率化とさらなる品質向上を目指しています。
フューチャーアーキテクトは、ビジネスコンサルティングからシステム実装までを担う総合的なITサービス企業です。金融領域では、全国30行を超える地域金融機関へのコンサルティングサービスを提供しており、群馬銀行では、同社が開発した戦略業務系システム「FutureBANK」の導入による融資業務改革を2014年から支援してきました。
今回の実証実験では、「融資業務ノウハウの次世代への継承」をテーマに、「FutureBANK」や行内マニュアルに蓄積されたデータを活用し、生成AIが融資審査のノウハウや業務ナビゲーションとして有効に機能するかどうかを検証します。具体的には、過去の類似案件の自動ピックアップや審査業務における重要な判断ポイントのガイドなどが想定されています。
実証実験期間は2024年6月から10月までを予定しており、フューチャーアーキテクトは、実証実験結果に基づいて「FutureBANK」に生成AI機能を追加することで、個人に依存しない融資業務のサポート体制を構築していく予定です。
フューチャーアーキテクトは、生成AIとLLM(大規模言語モデル)を活用した人工知能チャットボットや、膨大なデータをLLMが整理して回答する仕組みなどの開発実績も持ち、顧客の生産性向上に貢献しています。今後も、顧客の経営戦略の実現や社会課題の解決に向けて、経営とITを融合させ、新たな価値創造を目指していくとしています。
FutureBANKについて
FutureBANKは、全国30行以上の地域金融機関に提供されている戦略業務系ソリューションです。顧客統合データベースを基盤とし、融資業務を中心に、営業管理、契約管理、収益管理、生産性分析など、金融機関の店舗運営に必要な一連の業務サービスを統合的に提供しています。