日立建機、海外グループ会社のERPを刷新
日立建機株式会社(以下、日立建機)は、グローバル経営を強化するため、海外に展開する17拠点のERPシステムを刷新しました。この新システムは、株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区)とHitachi Solutions Asia Pacific Pte. Ltd.(本社:シンガポール)が協力して開発したもので、Microsoftの「Dynamics 365」を基盤としています。この導入により、日立建機は日本本社と海外グループ会社のデータを連携させ、経営状況をリアルタイムで把握できる環境を整えました。
プロジェクトの概要
日立建機が導入した新しいERPシステムは、まず日本本社での共通テンプレートの開発から始まりました。このテンプレートを海外のグループ会社へ効率的に導入することにより、同社は財務データを日本本社でリアルタイムに取得することを可能にしました。これにより、企業全体の経営状況の可視化が実現し、迅速な意思決定が可能となります。特に、アジアなどの海外拠点での導入が完了し、今後は北米など他の地域への展開も予定されています。
導入効果
新ERPの導入により、以下のような具体的な効果が現れています。
1.
運用リソースの抑制:海外17拠点のERPが刷新され、基盤の統合により運用リソースの増加が抑えられました。
2.
データの一元管理:新ERPと日本本社のシステムが連携することで、海外拠点の財務データが日本で取得可能になり、グループ全体でのデータ管理が効率化されました。
3.
データ活用の進化:日本本社や海外のグループ会社では、データ分析ツール「Power BI」を活用し、在庫や受注、売上状況のダッシュボード化など、データドリブンなビジネス活動を開始しています。
4.
システムの安定稼働:日立ソリューションズグループが運用保守や機能拡張を行うことで、システムの安定稼働を実現し、段階的なサービス拡張も可能になりました。
新たな挑戦に向けて
日立建機は、アジア、オセアニア、アフリカ、中東、欧州、北米と、グローバルにビジネスを展開しており、海外売上比率は8割を超えるほどの実績があります。しかし、過去に使用していた旧システムは老朽化が進んでおり、ビジネスにおける変化に迅速に対応することが難しくなっていました。このため、日立建機は業務に必要な機能が充実し、安定して長期間利用できるERPシステムの選定に乗り出しました。その結果として選ばれたのが、実績豊富な「Microsoft Dynamics 365」でした。
日立ソリューションズグループは、Microsoft Dynamicsにおける専門性や現地商習慣に応じた柔軟なサポート力を評価され、このプロジェクトのベンダーに選定されました。
お客様の声
日立建機株式会社 DX推進本部ITソリューション統括部長の尾中孝行氏は、導入の成果について語っています。「高品質で統一されたシステムを導入できたこと、そしてグループ全体で業務プロセスを効率化する基盤を築けたことが大きな成果です。日立ソリューションズグループは、導入後の運用サポート体制の最適化も考えてくれました。これからも、グローバルECサイトの構築や高度なSCM改革に一緒に取り組んでいきたいです。」ともコメントしています。
日立ソリューションズについて
日立ソリューションズは先端のデジタル技術を駆使し、顧客と協力しながら多様なソリューションを提供し、デジタルトランスフォーメーションを実現する企業です。従業員は、欧米や東南アジア、インドの各拠点と連携し、社会や企業が抱える課題にグローバルに対応しています。また、持続可能な成長を目指し、人々が安心かつ快適に生活できる社会の実現にも貢献しています。詳しい情報は日立ソリューションズのウェブサイトをご覧ください。