中古車市場の現状を可視化する「中古車市場価格指数」レポート
株式会社オークネットが設立した「オークネット循環型流通ラボ」は、2024年6月の中古車市場価格指数レポートを公開しました。このレポートは、中古車市場の値動きを、単なる平均取引価格ではなく、質的変化も考慮した上で分析したものです。
従来の中古車市場では、平均取引価格が市場の動向を示す指標として用いられてきました。しかし、平均取引価格だけでは、取引される中古車の品質や状態の変化を反映することができず、物価変動を正確に把握することができません。
そこでオークネットは、東京大学エコノミックコンサルティング株式会社(UTEcon)と共同で、「リユース流通価格指数」を開発しました。この指数は、オークネットが保有する年間40万台を超える会員流通データを基に、UTEconの価格指数構築ノウハウを活用し、さまざまな中古車の属性を統計モデルに組み込んでいます。
この「中古車市場価格指数」は、日本市場における中古車価格の変動を客観的に把握することを可能にするシステムです。オークネット循環型流通ラボは、毎月20日を目途にレポートを公開しており、最新の情報を入手することができます。
2024年6月レポートのポイント
2024年6月の中古車市場価格指数は、2008年7月を1とすると2.249となり、前月比2.60%増となりました。一方、中古車の平均取引価格は、2008年7月を1とすると1.491となり、前月比4.84%増となりました。
市場価格指数と平均取引価格の両方で上昇が見られることから、需要増加に伴い、相場の上昇と平均価格の上昇が同時に起こっていると考えられます。
ボディタイプ別では、ミッドサイズの価格指数が5.41%上昇と最も高く、ミニバン、ラグジュアリー、SUV、バン・トラックのカテゴリでも上昇が見られました。一方、コンパクトのみ0.48%低下しました。
循環型流通の推進
オークネット循環型流通ラボは、世界中の「価値あるモノ」を世界中の「求めている人」のもとへ循環させる“循環型流通”を推進しています。そのために、専門性、信頼性の高い情報を発信し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
UTEconについて
UTEconは、東京大学大学院経済学研究科との深い連携のもと、経済学、会計学、マーケティングなどの専門知識を持つ国内外のエキスパートが集結したコンサルティング会社です。需要予測、価格戦略、政策評価、機械学習に基づいた倒産や不正会計予測など、幅広い分野で研究成果を活用したコンサルティングを提供しています。
今後の展望
オークネット循環型流通ラボは、今後も、市場の動向を分析し、信頼性の高い情報を発信することで、中古車市場の健全な発展に貢献していきます。