東芝情報システムの新たな一手、VisilantEyeの全貌
2025年10月に東芝情報システム株式会社が発表したマルチセンシングシステム「VisilantEye(ビジラントアイ)」は、製造現場や機械室を見守る新たなツールとして注目を集めています。この製品は、温度検知、漏水検知、乾燥検知といった3つの機能を一台で実現し、非接触での異常検知が可能です。具体的なサイズは約79 × 63 × 48 mm、重さは78gと非常にコンパクトで軽量です。
製品の特徴
VisilantEyeは、対象物から放射される遠赤外線を捉えるサーマルセンサーと東芝独自の熱解析アルゴリズムを組み合わせています。このシステムにより、異常な発熱や温度の逸脱、床面の漏水、さらには対象物の乾燥状態を迅速に検知できます。これにより、人の目を介さずに自動的に異常を通知することができ、業務の効率化を図ることが可能です。
1台3役の便利さ
VisilantEyeは、温度検知、漏水検知、乾燥検知のモードを持ち、必要に応じて簡単に切り替えられます。この機能によって、現場の状況に応じた柔軟な運用が行えます。
- - 温度検知: 温度範囲外の検知や高温・低温の維持検知が可能です。
- - 漏水検知: 温水・冷水の漏れを非接触で検知し、迅速な対応を実現します。
- - 乾燥検知: 対象物の乾燥状況を把握することにより、運転のムダを削減し、品質を安定させる手助けをします。
ネットワーク不要のエッジ処理
この製品の大きな利点は、ネットワークやクラウドに依存せずに、自立的に動作する点です。センサーからのデータ解析と異常判断を本体内で完結し、リアルタイムでの通知が可能となります。これにより、導入コストを抑えつつ、旧型の設備や簡易な環境でもスムーズに使用することができます。
幅広い適応範囲
VisilantEyeは、水平画角55°、垂直画角35°の範囲をカバーし、温度検知は最大約10m、漏水検知は約3m、乾燥検知は約5mまで対応可能です。さらに、暗い環境でも使用できるため、さまざまな現場での活躍が期待されています。
ユースケースの例
このシステムは、多様な業界での活用が可能です。例えば、設備の異常発熱の早期検出により故障や事故のリスクを低減したり、冷機の温度設定を適切に管理することで省エネを貢献したりすることができるのです。また、漏水の早期発見ができれば、システムの停止時間を短縮することができます。
発売情報
VisilantEyeは2025年10月に発売予定で、詳細な価格に関しては問い合わせを通じて確認する必要があります。加えて、2025年10月8日から9日まで開催される「第2回 [九州]半導体産業展」に出展予定で、実機の体験も可能です。
まとめ
東芝情報システムが提供するVisilantEyeは、業務の効率化と安全性の向上を同時に実現するための革新的な製品です。現場での迅速な対応が求められる今日、これといったソリューションの一つとして非常に高いポテンシャルを秘めています。興味をお持ちの方は、ぜひ展示会に足を運び、その目で確認してみてはいかがでしょうか。