Pulsivの最新技術がもたらすUSB-C急速充電の未来
英国ケンブリッジに拠点を置く電力変換技術の革新者、Pulsivが新たに導入したリファレンス設計「PSV-RDAD-65USB」は、65W USB-C GaN最適化を実現し、急速充電市場において新しい基準を打ち立てました。この画期的な設計は、従来の電源技術の限界を超え、熱特性、効率性、コンパクトさを兼ね備えています。
Pulsiv OSMIUMテクノロジーの魅力
Pulsivの新技術は、OSMIUMテクノロジーを活用して、温度管理の複雑さを解決し、熱特性を大幅に向上させました。この設計では、主要な部品の温度が30%以上低下し、周囲温度26.1℃での最大負荷時には、フライバック・トランスが230Vで33.9℃、265Vで30.3℃という驚異的な数字を達成しています。このような特性により、スペースが限られた環境でも安全に使用できるUSB-C急速充電が可能となります。
ハーフアクティブ・ブリッジによる効率化
Pulsivはさらに、ハーフアクティブ・ブリッジを採用することでシンプルな設計ながらも高い効率を実現。ACライン電圧と周波数を感知することでコンデンサーの充電時間を調整し、特に低電圧条件での効率を向上させます。この設計はコストと複雑さの両面での最適化を可能にし、115Vの交流入力において効率を0.7%向上させました。
さらなる小型化と効率向上
Pulsiv OSMIUMテクノロジーにより、変圧器のサイズを20%縮小することも成功しています。この技術は、一次側のインダクタンスを大幅に減少させ、高効率のQRフライバックを実現しました。Freneticと協力して開発されたEQ20変圧器は、これまでの設計を超えた性能を発揮します。CEOのChema Molina氏は、この革新的な開発が性能向上や小型化に大きく寄与していると語っています。
GaN技術での損失最小化
InnoscienceのGaNトランジスタは、損失を最小限に抑え、フライバックと同期整流の両方で効率的な運用を実現。GaNの優位性を生かしたPulsiv OSMIUMテクノロジーは、エネルギー効率を大幅に改善し、より持続可能な未来へと導くことでしょう。
受け取りやすい設計パッケージ
PSV-RDAD-65USBに関するドキュメントは、Pulsivのウェブサイトから無料でダウンロード可能です。このパッケージにはデータシート、回路図、部品表、さらにAltiumファイルが含まれています。評価ボード「PSV-EBAD-65USB」は、迅速なテストを可能にし、今後の予約も受け付けているとのことです。これらの製品は、早ければ8月下旬には納品される予定です。
Pulsivのビジョン
Pulsivは2013年、Dr. Zaki Ahmedによって設立されました。彼は特許取得した新しい電力変換の技術を通じて、エネルギー効率の向上を目指しています。85件以上の特許を保有し、様々なアプリケーションに対応した電子ソリューションを展開しています。Pulsivは、全体的なエネルギー消費量を削減し、安全性、信頼性、環境負荷の面で優れた製品を提供することを目標としています。
詳細情報は公式ウェブサイト
Pulsiv をご覧ください。