ペットと人が共生する未来への道—旭化成ホームズと麻布大学の研究連携
2023年3月16日、旭化成ホームズ株式会社と麻布大学は、ペットと共に安心して暮らす社会の実現に向けた研究の中間報告会を開催しました。この報告会は、麻布大学内に設置された寄附講座「ペットと人の共生社会 for LONGLIFE」に関連し、地域社会と連携した新たな取り組みの成果を共有する重要な機会となりました。
寄附講座「ペットと人の共生社会 for LONGLIFE」について
この共同研究は、ペットと人が共生しやすい環境を目指して、以下の三つの視点から進められています。
1.
住環境の整備: 住宅や街区設計を通じて、動線や時間帯を考慮した共生を支える空間の創出。
2.
コミュニティの形成: 挨拶や交流が自然に生まれる仕組みを構築し、地域社会の絆を強化。
3.
社会的ネットワークの構築: 自治体や大学、企業との連携を通じて共創モデルを創出すること。
このように、ペットと人がともに暮らす社会の実現に向けた取り組みが進められています。
研究テーマの概要
中間報告会では、上述の視点に基づく3つの研究テーマが発表されました。
1.
住環境の整備: 微生物を介したペットと人の共生についての研究。
2.
コミュニティの形成: 地域社会における犬の介在と、その社会的関係性の創出。
3.
社会的ネットワークの構築: ペットと人の相互ケア体制の実現。
住環境の整備—微生物との関係
最初に発表されたテーマは、微生物を介したペットと人の共生です。この研究では、人と犬が共有するマイクロバイオームが心身の健康に与える影響について調査されています。特に、犬が飼われている住環境は、飼育していない場合とは異なる微生物構造を持ち、犬との接触が子どもの心理的な幸福感に良い影響をもたらすことが示されました。今後は、都市部における実証を進め、健康的な住環境の設計に役立てることを目指します。
コミュニティの形成—犬がつなぐ絆
次に、地域社会における犬の役割に関する研究結果が発表されました。犬は都市において人を繋げる媒介者として機能することが示され、調査では多くの人が「無関心層」であることが明らかになりました。この結果から、犬を介した挨拶や会話が、地域の安心感を育む可能性が浮かび上がりました。
インタビューによる視点の可視化
報告会では、飼育者と非飼育者が交じり合ったグループインタビューも行われ、異なる立場の理解を深める取り組みが行われました。調査によると、多くの非飼育者は犬に特に気にしない様子であり、飼育者が配慮を示すことで両者の共生が促進されることが分かりました。具体的には、排泄物の処理方法や、犬がどのような状態かを「見える化」することが効果的であるとの意見が出されました。
今後の展望
共同研究の今後については、更なるデータの蓄積と都市部での実証実験が進められ、犬を介したコミュニティ形成や住まいのデザイン、防災や福祉との連携を模索していく予定です。旭化成ホームズと麻布大学は、地域に根ざした研究を通じて、人と動物が共に支え合う都市モデルの構築を目指しています。この取り組みにより、未来の「ペットと人が共生する社会」がより現実のものとなることが期待されています。