建設現場でのリサイクルバリケード導入
近年、環境保護のための取り組みが求められる中、建設業界でも資源循環が進められています。ここで注目されるのが、廃プラスチックから工事用バリケードを製造するプロジェクトです。この取り組みは、大栄環境株式会社と資源循環システムズ株式会社、鹿島建設株式会社、そして株式会社八木熊の4社によって実現しました。
プロジェクトの背景
2022年4月に施行されたプラスチック資源循環促進法は、プラスチックごみや気候変動の問題解決に向けた重要な一歩となりましたが、多くの建設現場では廃プラスチックが焼却処分されているのが現状です。このため、4社は建設現場で多く使用されるバリケードに着目し、廃プラスチックをリサイクルする新しいスキームを構築しました。
リサイクルの過程
プロジェクトは、建設現場から排出された廃プラスチックを大栄環境グループが回収するところから始まります。廃プラスチックは選別・前処理され、八木熊にて洗浄、粉砕、再生ペレット化されます。これらの再生ペレットをポリプロピレン樹脂と混ぜることで、リサイクルバリケードが製造されます。このたび、実際に製造されたのは5,000個のリサイクルバリケードであり、鹿島建設の現場で早速導入されています。
資源循環の実現
これにより、かつて焼却処分の対象であった廃プラスチックが新しいプラスチック製品として再利用されることとなり、現場での資源循環が実現しました。リサイクルバリケードは、非常に多くの建設現場で必要とされる道具であり、持続可能性の向上に寄与しています。
今後の展開
今後、4社は建設業界内での廃プラスチックの効率的なリサイクルを進めるため、バリケードの普及や製造コストの削減を目指して活動を続けるとのこと。また、この取り組みを通じてマテリアルリサイクルの推進とサーキュラーエコノミーの実現にも力を入れていく予定だそうです。
Closing Remarks
環境問題への対応が求められる中、今回のリサイクルバリケードの導入は、未来の建設現場における資源循環の新たなモデルとなるでしょう。建設業界におけるサステナビリティの進展が、業界全体にとっての新たな価値をもたらすことを期待しています。