次世代グリーンデータセンター
2025-04-08 11:52:38

次世代グリーンデータセンター向け光SSD開発の新たな一歩

次世代グリーンデータセンター向け光SSD開発の新たな一歩



日本のテクノロジー企業であるキオクシア株式会社、アイオーコア株式会社、そして京セラ株式会社の3社が共同で、次世代グリーンデータセンター向けの新しい光インターフェースを用いたSSDの開発に成功しました。このSSDはPCIe® 5.0に対応し、プロトタイプの動作確認が行われました。

この新技術は、特に生成AIなどの高度なアプリケーションに必要な膨大なデータを瞬時に処理する能力を高めるために設計されています。企業は今後、この広帯域光SSDを用いたシステムの実証試験を進め、社会実装の準備を整える予定です。

光SSDの革新とその特長



今回開発された広帯域光SSDは、キオクシアの最新プロトタイプ、アイオーコアの光トランシーバー「IOCore®」、京セラの光電気集積モジュール「OPTINITY®」を組み合わせたシステムによって実現されました。特筆すべきは、前代のプロトタイプと比べてなんと2倍の帯域を持つPCIe 5.0 (32 GT/s x 4)の速度で動作する点です。この高速インターフェースにより、データ転送速度が飛躍的に向上しました。

グリーンデータセンターの環境への配慮



次世代グリーンデータセンターは、機器内部の電気配線を光配線に変更し、広帯域光SSDを使用することで、信号品質を保ちながらも省エネルギーを実現します。これにより、デバイス間の物理的な距離を大幅に拡大できるため、システムの設計がこれまで以上に柔軟で効率的になります。

現代のデジタルサービスは多様化し、生成AIの技術進化とともに大量のデータを迅速に処理することが求められています。これに対し、グリーンデータセンターはより洗練されたシステム設計を実現する手段となり、環境への負荷も軽減します。

この開発は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受けて行われたもので、グリーンイノベーション基金事業として、40%以上の省エネを目指しています。この取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた重要なステップであり、未来のデータセンター技術の礎を築くものでしょう。

キオクシアはその技術の先駆者であり、広帯域光SSDの開発を進めており、アイオーコアは光電融合デバイス、京セラは光電集積デバイスパッケージの研究を行っています。このように、複数の企業が集結し、共同で新しい技術を生み出していく姿勢は、多様な視点からの革新をもたらし、業界全体の進化に寄与しています。

まとめ



今後、この技術が実社会に実装されることで、データセンターの未来がどう変わるのか、非常に楽しみです。今日の発表は単なる技術革新の利点を超えて、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となりました。これからの進展にも目が離せません。

[注1] 2024年8月に発表されたキオクシアの前世代プロトタイプ(PCIe 4.0)と比較されています。

注意: 本資料に掲載の情報は発表日現在のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。



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