産業・医療ガスの価格改定についての詳細
2025年1月1日より、産業および医療用のガス製品に関して価格改定が行われることが発表されました。この改定は、ヘリウム、液化炭酸ガス、アルゴン・エルナックスなど、多岐にわたる製品に影響を及ぼすもので、その理由も含めて詳細に解説します。
1. ヘリウムの価格改定
対象製品
- シリンダー
- カードル
- トレーラー
- 液体ヘリウム
- 混合ガス
- 特殊ガス
改定幅・時期
- - 改定幅:現行価格に対して10〜20%以上の引き上げ
- - 改定時期:2025年1月1日出荷分より
理由
ヘリウムは、エレクトロニクス、ヘルスケア、航空宇宙産業など、様々な分野で使用されていますが、世界的な需給逼迫やエネルギーコストの上昇により、価格の調整が必要となりました。さらに、円安や新調達先との契約価格上昇により、コストが増加する中、安定供給を目指して価格改定を行うことになりました。
2. 液化炭酸ガスとドライアイスの価格改定
対象製品
- - 液化炭酸ガス(産業用・医療用)
- - ドライアイス(ローリー、シリンダー、LGC、混合ガスなど)
改定幅・時期
- - 改定幅:現行価格に対して20〜30%以上の引き上げ
- - 改定時期:2025年1月1日出荷分より
理由
液化炭酸ガスとドライアイスは、主に石油精製やアンモニア製造の副産物として生産されています。しかし、カーボンニュートラルへの対応や世界的な需給変動により、生産拠点が不安定化しており、コストが増加しています。そこで、安定供給を維持するために価格改定が必要となりました。
3. アルゴン・エルナックスの価格改定
対象製品
- - アルゴン
- - エルナックス(ローリー、シリンダー、LGC、混合ガスなど)
改定幅・時期
- - 改定幅:現行価格に対して15%以上の引き上げ
- - 改定時期:2025年1月1日出荷分より
理由
アルゴン・エルナックスは鉄鋼業界を中心に利用されていますが、近年の需要減少やカーボンニュートラルの影響から、製造可能量が減ってきています。このため、効率化や新輸送拠点の設立を進める一方、コストの上昇により価格改定が必要です。
結論
これまで多岐にわたるコストダウン努力を行っていたものの、最近の外部環境の変化によってコスト上昇が避けられなくなりました。今後も、安定供給とサービスの向上に努めていくとともに、引き続き適正な価格でのご提供を模索していきます。お客様にはご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。