日立ハイテク、栄研化学、東ソーが手を組み医療業界を革新
日立ハイテク株式会社は、最近、栄研化学株式会社および東ソー株式会社と提携し、国内の臨床検査市場において新たな生化学・免疫搬送システム「IF-システム」の販売を開始する運びとなりました。このシステムは、特定機能病院や衛生検査所などの臨床検査現場で広く使用される生化学分析装置や免疫分析装置を連携させた自動分析システムです。
現状に応じた柔軟な対応が必要
近年、医療法の改正やISO 15189の認定に伴い、臨床検査技師の業務が多様化し、検査業務の負担軽減が強く求められています。特に、生化学的な検査は血液成分の分析によって健康状態を把握するために不可欠であり、免疫血清学的な検査は血液中のウイルスや腫瘍マーカーなどの定量に利用されます。これらの検査は共通の血清検体を使用するため、検体移送を自動化することで、業務の効率も大幅に向上します。
IF-システムの特性と利点
今回の「IF-システム」は生化学的検査用の診断薬が搭載できる「LABOSPECTシリーズ」(日立ハイテク製)や自動化学発光酵素免疫測定装置「AIA-CLシリーズ」(東ソー製)を組み合わせています。これらの装置は、検体前処理分注装置「LabFLEX2600G」(日立ハイテク製)と接続され、検体の前処理から測定完了までの一連の流れが自動化されるため、臨床検査技師の業務負担を軽減する効果が期待されます。
また、得られたデータを一元管理できる業務支援システム「LaboQ」(日立ハイテク製)を導入することで、ISO 15189及び改正医療法に準拠した高品質な管理業務が可能になります。このことで多様な検査室に柔軟に対応した省スペース設置が実現し、業務の質と効率も向上します。
ヘルスケア事業の発展
日立ハイテクは「Innovating Healthcare, Embracing the Future」という理念のもと、体外診断や放射線治療の効率化に注力してきました。これにより、医療全体の最適化を進め、さらに患者に寄り添った医療サービスの提供を目指します。これらの取り組みを通じて、世界中の人々の生活の質(QoL)の向上に貢献することが日立ハイテクの目標です。
日立ハイテクが展開する医療機器やソリューションは、医療の未来を切り拓く鍵となることでしょう。今後のさらなる展開に期待が高まります。詳細は日立ハイテクの公式ウェブサイトで確認できます。