令和7年版「役員報酬・役員退職金(Y-BAST)」の発行について
2023年9月1日、TKC全国会が新たに発表した令和7年版「役員報酬・役員退職金(Y-BAST)」が、企業経営における役員報酬の指標としての重要性を再確認させてくれます。この資料は、全国にいる11,400名の税理士や公認会計士による厳密な調査に基づき、約10万社のデータを収録。役員報酬の分布や傾向を知る上で極めて貴重な情報源となります。
Y-BASTの内容とは?
Y-BASTには、以下の3つの重要な分析資料が含まれています。
1.
月額役員報酬分布表
企業の業種や地域、事業規模に応じて役員報酬の分布が把握できる度数分布表です。これにより、特定の業界における報酬水準を具体的に理解できるとともに、経営判断の参考となるでしょう。
2.
月額役員報酬分析表
黒字企業と欠損企業に区分されたデータをもとに、売上高規模別の役職別月額報酬の平均額を示します。また、高額報酬の事例も掲載されており、実際の報酬設定に対する具体的な指針を提供します。
3.
役員退職金リスト
過去10年間の退職金調査から、業種や役職、勤続年数、支給決議日などに基づいたデータを集めています。役員退職金の額を適切に検討するための貴重なデータベースともなっています。
提供方法と注意点
このデータは、調査に協力したTKC会員のみが閲覧可能であり、一般向けに提供・販売されることはありません。関心のある方は、最寄りのTKC会員事務所に問い合わせることで、アクセスが可能です。
これにより、企業は各自の役員報酬や退職金を適正に設定するための手助けを受けられるだけでなく、競争力を高めるための経営戦略を立てる上でも役立ちます。
TKC全国会について
TKC全国会は、税理士や公認会計士が組織した団体であり、企業経営のサポートをはじめ、様々な会計業務を行っています。経営者や企業のニーズに応える形で、最新のデータを提供し続ける姿勢が高く評価されている理由の一つです。
結論
役員報酬や退職金の設定において、これまで以上に明確なデータをもとにした判断が求められる時代です。令和7年版「役員報酬・役員退職金(Y-BAST)」はそのための重要な指標となりますので、ぜひ手に取ってご活用ください。
この新しい統計が企業経営の現場にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目されます。