新プログラム『SYNCLE』がスタート!
東京を舞台に、経営コンサルティングファームのMIMIGURIとAI特化型ベンチャーキャピタルDEEPCOREが連携し、新たな起業支援プログラム『SYNCLE』(シンクル)が始まりました。このプログラムは、東京都主催のスタートアップ支援事業「TOKYO SUTEAM」に選ばれ、起業家とスタートアップが直面する様々な挑戦を共に乗り越え、成長するためのチャンスを提供します。
事業開始の背景
スタートアップを立ち上げる際、多くの起業家が「孤立の壁」と「人・組織の壁」という二つの大きな課題に直面します。中小企業庁の調査によれば、起業を断念した理由の多くは「相談相手がいなかった」ことであり、この孤立感は起業の障壁となります。また、ハーバード大学の研究によれば、スタートアップの失敗要因の約65%は「人的要因」に起因しているため、チームの構築も大きな課題です。ところが、従来の支援ではこれらの課題に対する具体的な仕組みが整っていない現状があります。
MIMIGURIは、文部科学省認定の研究機関として、人の創造性を引き出す組織論を専門とし、幅広い専門家チームが集結しています。一方、DEEPCOREはAIや先進技術分野の起業家を支援し、コミュニティ『KERNEL』を通じたネットワーキングを行うベンチャーキャピタルです。この二つの組織が一つになり、新しいエコシステムを創造することが期待されます。
プログラムの概要
『SYNCLE』プログラムでは、起業家が抱える「孤立の壁」と「人・組織の壁」を乗り越えるための新たな支援モデルを提案します。具体的には、理論と実践を交えた「ピアラーニング・プラットフォーム」の提供、専門的な理論の学習、そして、それを基にした実践的なアプローチを体験できる機会が設けられます。起業家同士が互いの経験を共有し、共に学び合うことによって、実践的な知識を深めることができます。
また、 プログラムは「研究活動」として位置づけられ、リサーチコンソーシアムを立ち上げます。起業家からのヒアリングや調査を通じて、スタートアップに関する様々な課題を明らかにし、それを元に支援プログラムを設計します。これらの知見はオープンデータとして公開し、エコシステム全体に貢献することを目指します。
特別講師の紹介
このプログラムには多彩な専門家が揃い、起業家への指導を行います。代表的な講師としては、株式会社MIMIGURIの安斎勇樹氏がいます。彼は東京大学大学院の客員研究員であり、多くの著書を持ち、人の創造性をテーマに研究を進めています。
その他にも、組織開発の専門家である山田裕嗣氏や、マーケティング論に秀でた吉田満梨氏、経済学者の磯村和人氏などが参加します。彼らはそれぞれの専門分野での経験を活かし、実践的な知見を提供します。
キックオフイベント
このプログラムの開始を祝し、2025年12月17日にキックオフイベントが行われます。会場はKERNEL HONGOで、現地参加とオンライン参加が可能なハイブリッド形式です。安斎氏の講演や参加者同士の交流が行われ、内容盛りだくさんのイベントとなっています。
参加申込み等の詳細は、特設サイトにてご確認ください。この新しい支援プログラム『SYNCLE』を通じて、起業家が抱える課題を乗り越え、持続的に成長できる環境を整えることに期待が寄せられます。