鎌倉芸術館にて実施された体験型展示「認知症世界を歩いてみたら。展」が、4,200名以上を集めて大成功を収めた。この展示は、2026年5月1日から7日まで行われ、来場者数は当初目指していた1,500名をはるかに超えた。参加者の98.6%が、認知症について新たな認識を得たと回答している。この取り組みの背後にあるのは、NPO法人ボーダレスファウンデーションとissue+designの共同によるもので、認知症のある方々がどのように世界を感じているのかを体験することを目的としたものだ。
開催の背景
認知症に関する書籍「認知症世界の歩き方」を基にした取り組みで、issue+designは多様な活動を通じて認知症に対する理解を深めるために努力してきた。認知症を単なる知識として捉えるのではなく、実際に感じることが重要であると考え、体験型展示の実施に至ったものだ。この取り組みは今後、全国各地へ広がることを目指している。
展示概要
「認知症世界を歩いてみたら。展」は、鎌倉芸術館のギャラリー1で行われ、主催はissue+designとボーダレスファウンデーション、共催は鎌倉市である。この展示では、認知症に関連する8つの体験コンテンツが用意され、来場者は五感を駆使してその世界観を体感することができる。具体的には、記憶の保持の難しさを体感する「ミステリーバス」や、身体感覚のズレを体感する「サッカク砂漠」、日常生活での戸惑いを知る「アレソーレ飯店」など、多様な展示が用意されている。これらのコンテンツを通じて、参加者は自らの体験を通して認知症の真実に触れることができた。
参加者には最初に“あるミッション”が提示され、その後、展示を進めるうちにその内容が曖昧さを増すという工夫が施されている。これは、記憶や情報を保持し続ける難しさを実感してもらうためのものだ。
来場者の声
来場者からは、「認知症についてもっと知るべきだと気づいた」「職業柄、理解していると思っていたが、実際に体験すると全く違った」「家族との接し方を見直すきっかけになった」といった感想が寄せられている。このような体験が、観る者に新たな視点を与え、理解を深める手助けをしたことが伺える。
今後の展望
今回の展示は、鎌倉での初開催に留まらず、2026年末頃には東京、関西、福岡などさらに広い地域での巡回展を計画している。多くの期待を受け、その先には全国各地での開催を見込んでおり、共催パートナーも募集中だ。この意義深い企画を自社イベントや研修に活用したい方は、公式コンタクトフォームからの問い合わせを受け付けている。
メディア掲載
この試みは、朝日新聞、NHK、東京新聞などの各メディアでも取り上げられ、注目度も高まっている。
「認知症世界を歩いてみたら。展」は、単なる展示にとどまらず、認知症への理解を深める重要な機会を提供している。これからの全国での拡張が期待される。