2024年アジア太平洋不動産市場の成長と投資動向について

2024年、アジア太平洋地域(APAC)の不動産市場に対する機関投資家の関心が高まり、年間で12%増の1559億米ドルに達したことが、今後の市場動向において重要なポイントとなります。コリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社が発表した「アジア太平洋地域インベストメント・インサイト」によれば、この成長はオーストラリアや中国本土、シンガポール、日本、韓国などの主要市場の回復力を反映しています。これからの市場においては、インフレの緩和や経済の回復、借入コストの低下が影響し、2025年も成長を続ける見通しです。

2024年下半期の投資動向


2024年下半期における不動産投資額は、前年比6%増の832億米ドルと見込まれています。特に、オーストラリア、香港、日本、韓国などでは国内の投資家による市場成長が目立っています。これにより、全体として1559億米ドルとなり、年間では12%という高い成長率を記録しました。このような成長の背景には、各国の経済状況が良好であり、投資家の信頼感が高まっていることが挙げられます。

セクター別の動向


  • - オフィス: 韓国、日本、中国本土のオフィス物件への投資が特に活発で、全体の32%を占めています。
  • - インダストリアル&ロジスティクス(I&L): 特にeコマースの成長や供給チェーンの効率化が影響し、今後も魅力的な投資先として注目されています。
  • - リテール: グレードAのショッピングモールやハイストリートの店舗といった高評価のリテール資産が中心に取引されています。
  • - ホスピタリティ: 日本においては、投資総額の半分以上が堅調な回復を見せています。

2025年の市場見通し


2025年に向けて、国内資本は引き続き主要な役割を果たすと予想されており、特にオフショア投資も魅力的なバリュエーションを背景に増加する見込みです。
  • - オフィスセクター: 主要市場での企業の進出やリーシングの活発化が期待され、引き続き力強い動きが見込まれています。
  • - I&Lセクター: 安定した構造的需要が加わり、長期的な投資先として注目されています。
  • - リテールとホスピタリティ: 消費者動向の変化に伴う回復に期待がかかります。

コリアーズのアジア太平洋地域のグローバルキャピタルマーケットを担当するクリス・ピルグリム氏は、「APACの不動産市場の回復力が明らかに示されており、昨年の機関投資の増加が2025年の市場期待につながっています」と述べています。国内投資家が重要な役割を担い、オーストラリアや日本、韓国、香港、台湾、ニュージーランドの市場成長を促進する一方で、他国の市場にも注目が集まっています。

供給過剰市場では慎重な投資姿勢が続くものの、インドやオーストラリア、台湾などの市場における信頼が高まっており、リテールやホスピタリティの復活はAPAC全体の楽観的な姿勢を強調しています。これにより、APAC地域は力強くダイナミックな投資先として位置づけられているのです。

さらに詳細な情報を知りたい方は、コリアーズの公式ウェブサイトからレポートをダウンロードして取得することができます。

会社情報

会社名
コリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社
住所
東京都千代田区丸の内3-2-3丸の内二重橋ビル18階
電話番号
03-4572-8600

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