バックオフィス業務のアウトソーシング実態調査とその影響
株式会社ワンズマインドが運営するビジネスマッチングサービス「比較ビズ」の調査によると、近年の企業のバックオフィス業務におけるアウトソーシングの状況がわかりました。この調査は、全国の会社経営者や役員を対象に実施されたもので、その結果には多くの示唆が含まれています。
調査概要
調査は2025年4月30日に実施され、全国の会社経営者や役員を対象にしたセルフ型アンケートツール「freeasy」を用いて行われました。合計520件の有効回答が得られました。調査の結果、バックオフィス業務をアウトソーシングしている企業は全体の18%であることがわかりました。一方、66%の企業はアウトソーシングを実施していないと回答しました。
アウトソーシング実施企業の詳細
アウトソーシングを実施している企業の中で、最も多い業務は「財務・経理」で54%を占めており、次に「人事・労務」が33%、そして「総務」が24%を占める結果となりました。これは、多くの企業が経理業務に重きが置かれていることを示しています。
アウトソーシングの目的
さらに、アウトソーシングの主な理由としては、48%の企業が「人材不足を補うため」と回答しました。業務の効率化や人員コストの削減もそれに続く理由として挙げられています。企業の経営者が人材不足に直面している現状を反映した結果といえるでしょう。
アウトソーシング先の選定
アウトソーシング先をどのように選定したのかについての質問に対し、56%が「自社と取引のある企業」を選択していることが明らかになりました。このように、既存のビジネス関係を利用する企業が多く、信頼できるパートナーシップが重要な要素となっています。
業務の効率化についての成果
また、アウトソーシングを実施している企業の55%が「業務の効率化が進んだ」と回答し、38%が「コストが削減できた」と報告しています。人材不足の解消や業務品質の向上に寄与しているという意見も多く、効果を実感している企業が多いことがわかります。
アウトソーシング未実施の企業
一方で、アウトソーシングを行っていない企業の実態も見逃せません。347件の回答の中で80%が「現時点では導入する予定はない」と苦言を呈しました。この結果からは、実施への関心があるものの、具体的な計画や行動に繋がっていない状況が伺えます。
まとめと今後の展望
この調査結果から、企業のバックオフィス業務においてアウトソーシングは今後ますます一般化していくことが予想されます。特に、業務の効率化や人材不足の解消を求める企業にとって、アウトソーシングは魅力的な選択肢となるでしょう。株式会社ワンズマインドは、今後も発注・受注現場の実態や課題を可視化し、ビジネスパーソンへの有益な情報を提供していく方針です。