繊細さが生む迫力—駿河竹千筋細工展
静岡市の伝統工芸体験施設『駿府の工房 匠宿』にて、2021年11月26日から12月19日まで「繊細という迫力」というテーマのもと、駿河竹千筋細工展が開催されています。この展覧会では、静岡を代表する伝統的工芸品・駿河竹千筋細工が一堂に集まり、その技術と美しさを直接体感できる貴重な機会となっています。
駿河竹千筋細工の魅力
駿河竹千筋細工は、西暦1620年頃から製造され続けている歴史ある工芸品です。竹ひごを細く丸く削った「丸ひご」を使用し、伝統的な「曲げ」や「継手」の技法で組み立てられていく様子は、まさに職人の技が冴えわたる瞬間です。花器やお盆、茶托、手提げ、行灯、虫籠など、さまざまな製品が展開されており、それぞれが独自の存在感を放っています。
この展覧会では、細部まで精密に作られた作品が数多く展示されており、見る者を圧倒します。例えば、竹のひごを使った繊細な花器は、光を受けて美しく反射し、部屋に飾れば一気に華やかさを増すことでしょう。さらに、駿河竹千筋細工の特徴的な形状やデザインからは、豊かな自然に囲まれた静岡の恵みを感じさせる作品も多く見受けられます。
開催概要
421-0103 静岡県静岡市駿河区丸子3240-1
- - 開催期間: 11月26日(金)~12月19日(日),月曜休館
- - 開館時間: 10:00~19:00(ご入場は閉館の30分前まで)
- - 入場料: 無料
この展覧会は、静岡市静岡特産工業協会と公益財団法人静岡産業振興協会の後援を受けており、静岡の伝統文化に触れる良いチャンスです。また、訪問者は作品の美しさだけでなく、職人の思いや技術に対する情熱をも感じ取ることができるでしょう。
伝統を受け継ぐ職人たち
駿河竹千筋細工を支えるのは、技術を磨いてきた多くの職人たちです。一つ一つの作品に込められた想いや工夫は、受け継がれてきた伝統を現代に生かすためのものです。時代の変化に合わせて新しい技術やデザインが取り入れられていますが、根底には常に伝統の尊重があります。彼らの姿を目の当たりにできるこの展覧会では、単なる観賞だけではなく、工芸品が持つ深い文化的背景に思いを馳せる時間が持てることでしょう。
ぜひ、駿河竹千筋細工展に足を運んで、豊かな伝統と魅力的な作品たちを体感してみてはいかがでしょうか。すべての世代の方が楽しめる内容となっていますので、家族や友人を誘って出かけるのも良いかもしれません。季節の移り変わりと共に、静岡の魅力を再発見する貴重なひと時をお楽しみください。