新型コロナウイルスに対応した空間モニタリングシステム
新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、感染防止と経済的活動をいかに両立させるかがわが国や世界の大きな課題となっています。その中で、株式会社ゼロワンが開発した新しい空間モニタリングシステムの実証実験が、静岡県浜松市で始まりました。
システム導入の背景
事業者側では「感染者を出さずに運営したい」との強い思いがあり、また利用者側でも「安全で快適な空間を選びたい」と考えています。これまでの取り組みでは、空気環境の管理が難しく、密の発生を事前に把握しきれないという課題が浮かび上がっていました。
そこで、ゼロワンは混雑状況や空気環境、密エリアといった複数の要素を一元管理し、可視化して情報を提供することが必要だと考えました。プライバシーを守るため、カメラを使用せずに、空気環境と人の位置を解析できる技術を開発しています。このシステムは、事業者と利用者双方にとって、安心して利用できる空間作りをサポートします。
具体的なシステムの特徴
この新しいモニタリングシステムは以下の特長を持っています。
1.
プライバシーに配慮: 二酸化炭素や湿度、温度などの情報を収集し、人々の位置を概観から解析することで、密の状態を可視化します。
2.
環境悪化の予測: システムは環境の悪化を検知し、事前に注意喚起を行います。これにより、適切な対応が可能になります。
3.
高い信頼性: 収集したデータは暗号化されて記録され、情報の安全性が保証されています。
今後の展開と実証実験の詳細
今回の実証実験は、システムの課題を抽出し、改善を進めることを目的にしています。結果を踏まえ、年内には製品化を目指しているとのことです。また、浜松市が掲げる「スーパーシティ型国家戦略特別区域」の指定を受けるためのプロジェクトにも選出されており、データ基盤の整備及び先端的なサービスを展開していく方針です。
実証実験の具体情報
- - 会場: Co-startup Space & Community「FUSE」
- - 所在地: 静岡県浜松市中区鍛冶町100−1 ザザシティ浜松中央館B1F
- - 実施期間: 令和3年3月8日(月)〜3月下旬
- - 実施時の注意: 土日祝はFUSE閉館日のため、実証実験は行われません。
会社概要
株式会社ゼロワンは、2019年に設立された企業で、3Dモデル制作やそれに基づくソリューション開発を行っています。代表取締役は内山隆史氏が務めており、静岡県浜松市に所在地を構えています。今後も、技術の進化と社会貢献に向けた取り組みを加速させていく意向です。
公式ウェブサイト:
株式会社ゼロワン