北海道のドローン実装促進に関する新たな挑戦
北海道において、地域課題の解決に向けた革新的なプロジェクトが始動しました。それは、ドローンを利用した実証実験を通じて、災害時の迅速な対応力を高めることを目指す取り組みです。株式会社エヌ・ティ・ティ・アド(以下、NTTアド)及び株式会社NTT e-Drone Technology(以下、NTTイードローン)が幹事会社となり、設立された「ほっかいどうドローン実装促進事業推進コンソーシアム」がこのプロジェクトを推進しています。
取り組みの背景と体制
ドローンの活用がさまざまな分野で進んでいる昨今、特に地域の大きな課題である災害対策において、その有効性が期待されています。東日本大震災以降、NTT東日本グループは日常業務からドローンを取り入れ、災害応対の体制を整えました。さらに、北海道大学と筑波大学からの専門的な知見も活かされ、北日本スカイテックやオーテックなどの企業も協力しています。このように、多方面からの専門知識を結集して、北海道の福島町で実証実験が行われます。
初回の実証実験について
このドローン実証の最初の試みは、2024年7月30日から8月1日までの間に実施される予定です。実証の公開は7月31日(水)の13時から15時まで行われ、地域の皆が参加できる機会が設けられます。
実施内容には、コンブ養殖場の数量把握や赤潮の判定、ブルーカーボン生態系のモデル化などが含まれています。特に、北海道大学の学生たちが参加し、科学的なデータ取得にも貢献します。
実証の場所は、福島町の白符地域です。なお、天候によっては実証が中止となる場合がありますので、参加希望者は事前に申込みが必要です。
今後の展望
この初回の実証を皮切りに、西北アジアのブルーカーボン市場へ向けた更なる実験が計画されています。今秋には第2回目の飛行実証が予定されており、平時と災害時を見据えたユースケースを発展させる考えです。また、福島商業高校での学生へのDX教育ワークショップも行うことで、次世代への技術継承と人材育成を進めます。
さらに、道内で開催される「ドローンサミット」でも、今回の取り組みが発信される予定で、北海道が日本におけるドローン先進地域へと発展するための重要なステップとなります。
学生たちの未来と地域の支援
特に福島商業高校は、ドローンを活用した授業を通じて新たな生徒を呼び込み、近年入学者が増加しています。この取り組みを通じて、学校の魅力を高めながら地域の教育力も向上し、次世代のドローン操縦士や技術者を育てる希望があります。
このように、地域に根ざしたドローン技術の活用は、今後ますます重要になってくるでしょう。これからの実証実験や教育プログラムに注目が集まる中で、地域課題の解決に向けたドローン活用への挑戦が続いていきます。