『第3回 Job川柳』が示した現代社会の本音とは
パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、2024年に実施された「第3回 Job川柳」の結果を発表しました。このイベントでは、全253作品の中から最優秀賞を含む受賞作品が選出され、経済および社会部門に分けられました。
2024年の経済情勢と社会人の心境
コロナの影響が続く中、2024年には「金」という漢字が選ばれました。これは物価高や賃上げの問題、さらには政局の動向が影響を与えています。この状況を背景として、Job川柳は社会人の「本音」を掘り下げる機会となりました。
応募は2024年12月11日から12月16日までで、全国の20代から50代の社会人が参加。最も多くの関心を集めたのは、賃上げや物価高にまつわる作品でした。テーマは「はたらく社会人の本音」で、応募者たちの切実な思いが反映されています。
受賞作品の紹介
最優秀賞に輝いた詩は「給料で 今日は贅沢 明日節約」です。この作品は、贅沢を求める一方で節約が必要な現実を描写しており、物価高の中で享受する喜びと苦しみが共存しています。特に、賃上げ問題に多くの人が関心を持っていることが伺えます。
経済部門の受賞作品
経済部門では「お小遣い 年収の壁と 妻の壁」が金賞を受賞しました。家庭内での金銭管理の困難さが描かれ、社会人のリアルな金銭事情を反映しています。また、銀賞の「なつかしきランチタイムにワンコイン」は、昔の懐かしいランチの価格に触れながら、現代の物価の変化を考えさせる作品です。他にも、銅賞の「はたらけど野菜が食えん米食えん」は、最近の食材価格の高騰をユーモラスに表現しており、幅広い共感を呼びました。
社会部門の受賞作品
社会部門では、政治に関する話題が主な焦点になりました。金賞作品「派閥知る初めは様子見どこにつく」は、職場内にも漂う政治的な影響を映しており、社会人の生の声が伝わります。銀賞の「気にしすぎ距離感迷子のうちのボス」では、ハラスメントの意識の高まりを描いており、現代の職場におけるコミュニケーションの課題が浮き彫りになっています。
2025年への期待
2025年に向けて、調査結果からは社会人が賃金アップを強く期待していることが明らかになりました。実際に、76.3%の人が経済分野に「気になる」と回答。また、仕事に関しても賃上げやボーナスの期待が高いという結果が出ています。
まとめ
『第3回 Job川柳』は、社会人の本音を詠むことで、経済や社会問題に注目を集める機会となりました。2024年の多様な社会情勢を反映したこれらの作品は、今後の社会の動向や労働環境に対する期待と不安を象徴しています。これからも『Job総研』は、働く人々のリアルな声を届け続けていくでしょう。
・受賞作品の詳細は公式サイトに掲載されています(
JobQ Town)。