ADKマーケティングが発表した2024年シニア調査結果の概要とトレンド
ADKマーケティング・ソリューションズが行った「ADK生活者総合調査2024」から、シニア層(50歳以上)の消費行動、幸福度、趣味・スポーツ、終活に関する意識についての最新データが発表されました。この調査は、関東・関西地区の15歳から79歳の男女10,000名以上を対象に、ライフスタイルやメディア接触、消費行動などの多面的な視点を元に行われています。
シニア層の幸福度に関する発見
調査によると、最も幸福度が高い年代は70代で、その平均スコアは6.86点でした。この値は他の年代と比較しても抜群に高く、10代(6.71点)や60代(6.51点)を上回りました。また、全体的に女性の方が男性よりも高い幸福度を示し、中でも70代女性は7.03点という数字を記録しています。これは、フィンランドが王座を占める「World Happiness Report2024」で述べられる日本の6.06点(51位)に近い数値です。
男女間の価値観の違い
調査の中で、「よりどころ」として重視する対象については男女間で大きな違いが見られました。シニア男性は妻を重視する一方で、女性は子どもを優先する傾向が顕著でした。50代以降すべての年代でこの傾向が続いていることも、特筆すべき点と言えるでしょう。
消費傾向と趣味の変化
シニア世代の消費優先度にも男女間で差が見られました。女性は「家族と楽しく過ごす」にお金をかける傾向が強く、70代でも変わらずその傾向が見受けられました。一方、男性は50代、60代では自分の趣味にお金をかける傾向があり、70代で再び家族と過ごすことがトップとなる結果になりました。これは、シニア男性が口では「妻を大事にしたい」と言いながらも、実際には趣味にお金を使うことが多いという現実を示唆しています。
また、趣味やスポーツにおいては、年齢を重ねるごとに「国内旅行」の関心が高まることが分かりました。特に60代、70代の男性においては、半数以上が国内旅行を趣味として楽しんでいるというデータも得られました。
終活に対する意識
「終活」という取り組みについても、シニア層の7割以上が興味を持ち、実際に行動を起こしていることが分かりました。男女別では、男性の約2割が「聞いたことがあるが、自分ではする気はない」と回答した一方で、女性は積極的に終活に取り組んでいることが明らかになりました。また、「断捨離を行うべき」と考えるのも女性が多いという結果が見られました。
まとめ
今回の調査結果は、アクティブなシニア層の実態を浮き彫りにし、感情やライフスタイルが男性と女性でどのように異なるのか、また、各年代での関心事項がどう変化しているかを示しています。
このようなデータを元に、ADKマーケティング・ソリューションズではターゲットプロファイリングや商品開発、メディア戦略の立案に役立て、防ぎがたい世代間のギャップを埋めるための施策を提案していく方針です。詳細な調査結果はADKのコラムサイト「ADK TIMES」にも掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。特に、シニア世代向けのマーケティング戦略に興味のある方には必見の内容です。