北海道帯広市で進化するシェア乗りサービス
近年、交通環境に大きな変化が訪れています。特に、少子高齢化や公共交通の縮小により、移動手段の確保が困難な地域が増えており、なかでも北海道帯広市はこの「交通空白」に直面しています。このような背景を踏まえ、株式会社NearMe(以下ニアミー)が取り組むシェア乗りサービスが、国土交通省の2025年度『「交通空白」解消等リ・デザイン全面展開プロジェクト』に採択されました。
このプロジェクトは、地域特有の移動課題の解消に向けた実証運行を中心にサポートを行うもので、TKタクシーとの協力を通じて実現されます。ニアミーのシェア乗りサービスは、地域のニーズに合った移動手段を提供することで、公共交通やライドシェアの導入を柔軟に進めることを目的としています。
ニアミーとTKタクシーは、すでに2024年度には「部活コミタク」や「夜のコミタク」といった新たなシェア乗りサービスを展開する計画を立てており、これらのサービスは地域住民にとって利用しやすい形で設計されています。特に、利用シーンを意識したサービス名は、地域住民の日常に自然と溶け込み、広く利用してもらえることを目指しています。
今後、ニアミーは限定的な利用シーンを超えて、日常生活全般の移動ニーズに対しても応えるサービスの拡大を目指します。これは利便性の向上や対象エリアの拡大を含んでおり、地域住民がより身近に感じることができる移動手段の提供を実現します。
さらに、ニアミーは国土交通省の「地域交通DXの推進に向けた相乗りタクシーの活用促進のための実証調査業務」においても、独自のAI技術を活用した「リアルタイム相乗りタクシーマッチング」サービスが採択されたことにより、さらなる発展が期待されます。これは、地域における移動課題を軽減し、より快適で便利な交通環境を提供するための重要なステップとなるでしょう。
NearMeの成り立ちと未来への展望
株式会社NearMeは、移動の「もったいない」を解消することを使命としており、自由な移動ができる社会の実現を目指しています。2019年8月から提供されている空港送迎型エアポートシャトルなどのサービスを通じて、多くの方々に利用されています。
現在では、全国の空港や都市を結ぶ多様な移動手段を提供し、ストレスのない移動体験を実現しています。地域住民に合わせたシェア乗りサービスや、公共交通機関だけではアクセスが困難な観光地への移動支援など、様々なプロジェクトを推進しており、地域社会の活性化に貢献しています。
ニアミーは、これからも交通事業者や自治体との連携を強化し、地域毎に異なる移動ニーズに対応したサービスの提供を続けることで、持続可能な移動環境の創出に貢献することを目指しています。彼らの取り組みが、地域の「足」として多くの人々に支持されることを期待しています。