日・シンガポール航空当局、航空政策の連携強化で合意!安全・環境対策など重点分野で協力
日・シンガポール航空当局、航空政策で連携強化
日本の国土交通省とシンガポール航空局は、大阪において第3回政策対話を開催し、航空政策の重点分野における連携強化で合意しました。今回の対話では、2022年12月に締結された協力覚書に基づき、航空安全、航空交通管理、航空の持続可能性、次世代航空モビリティなど幅広い分野での協力関係を更に深化させることを目的としました。
航空安全:事故防止に向けた情報共有と協調体制の構築
両国は、乱気流対策や安全管理、規制側とサービス提供側の役割分担について、具体的な事例を紹介し合い、航空分野における安全文化の醸成に向けた相互支援を強化することで合意しました。特に、今年1月に羽田空港で発生した航空機衝突事故を踏まえ、滑走路誤進入対策に関する情報共有や意見交換を行い、再発防止策について緊密に連携していくことを確認しました。
航空交通管理:環境負荷低減に向けた革新的技術の導入
環境に優しい航空交通管理(グリーンATM運用)の推進において、CO2排出量と燃料消費量削減を目指し、航空機運航者が既存の経路に縛られずに効率的な飛行経路を選択できるよう、空域の拡大に合意しました。さらに、航空機の運航データ分析や環境に関する新たな指標開発にも取り組み、より効率的な航空機運航の改善を追求していきます。
持続可能な航空:SAFの活用促進と次世代技術への対応
持続可能な航空燃料(SAF)の製造・認証に関する取り組みや、空港の生産性向上に資する自動運転技術、空飛ぶクルマのプロジェクトなど、次世代航空技術に関する情報交換も活発に行われました。
テクニカルツアー:日本の空港と航空人材育成機関の視察
シンガポール側の関係者に対し、伊丹空港、関西国際空港、航空保安大学校などを視察するテクニカルツアーを実施しました。日本の空港における自動化技術の導入状況や気候変動対策、航空管制等に携わる人材育成の現状などを直接紹介することで、相互理解を深めました。
今後の展望
今回の政策対話を通して、両国は航空分野における協力関係を一段と強化しました。今後も継続的に政策対話を実施し、安全で効率的、そして環境に配慮した航空システムの構築に向け、緊密に連携していきます。
まとめ
今回の日・シンガポール間の航空政策対話では、安全対策、環境問題への対応、そして未来を見据えた次世代技術への取り組みなど、多岐に渡る分野で具体的な協力体制が構築されました。両国の連携強化は、国際航空業界全体の安全と持続可能な発展に大きく貢献するものと期待されます。