Haroshi個展「I versus I」開催概要
東京都渋谷区のNANZUKA GALLERYにて、2021年7月10日(土)から8月8日(日)までアーティストのHaroshiによる個展「I versus I」が行われています。展示は火曜日から日曜日の間、11:00から19:00まで開館し、月曜と祝日は休業となります。
Haroshiは、2003年から独学で身につけた技法を用い、廃材となったスケートボードデッキを活かした彫刻やインスタレーションを制作しています。彼は、故キース・ハフナゲルのブランドHUFとの協業や、BATBイベントのトロフィー制作を通じて、現代のストリートカルチャーの深層を表現するアーティストとして高く評価されています。2018年にはArt Basel Miami BeachのNOVAセクションでの個展が、また2019年から2020年にはNYとLAのJeffrey Deitchで巡回した「Tokyo Pop Underground」にも参加し、大型のインスタレーションを発表し、注目を集めました。
展示内容
個展「I versus I」は「己との戦い」をテーマにした新作を集めたものです。本展では、主に三つのシリーズから構成された作品が展示されています。まず「Mosh Pit」は、使い終わったスケートデッキを細かく刻んで平面に並べ、スケーター一人ひとりの歴史とスケートボードカルチャーをモザイクアートとして表現した作品です。次に「GUZO」シリーズでは、スケートボードとその文化に愛を捧げる守り神としての彫刻作品が展示されています。最後に、古いプラスチックビニールのアクションフィギュアを修復し、新たに生まれ変わらせたソフビ作品も見どころの一つです。
パンデミックにより多くの制限が課せられた中で、Haroshiはスタジオにこもり、まるで修行僧のように、この貴重な作品群を静かに制作し続けました。
Haroshiのコメント
展覧会に寄せてHaroshi自身が次のようにコメントしています。
「Mosh Pitは、役目を終えたスケートボードの傷ついた美しさに焦点を当てた作品です。スケートボードのグラフィックは、スケーターが繰り出す技によって傷つき、その美は完成に向かいながら同時に終局へと向かっていきます。まるでスケーター同士の猛り合いのような情熱を、スケートボードという作品を通じて閉じ込めています。GUZOは、スケーターを支えるスケートボードの自己犠牲を神格化したものです。ソフビのシリーズは、子供時代に楽しんだおもちゃが、大人になった今新たな形で進化する様子を描いています。」
本展にあわせて、Haroshiの2003年から現在までの作品を集めた520ページに及ぶカタログもNANZUKAから出版されます。展覧会の期間中は感染症対策を徹底し、来場者を心よりお待ちしています。
詳細は
作家紹介ページ及び
展覧会ページをご覧ください。