荒川技研工業がミラノデザインウィーク2025で挑む光と影
2025年4月7日から13日まで、世界最大級のデザインイベント「ミラノデザインウィーク2025」がイタリアのミラノにて開催され、荒川技研工業株式会社が3年連続で出展しました。このイベントは、デザイン界の重要な祭典であり、多くのクリエイターや企業が集まり、最新のトレンドや技術を披露します。
コラボレーションによる特別な展示
本年の展示では、空間デザイナー吉添裕人氏とのコラボレーションによって生まれたインスタレーション「ubique(ウビークエ)」が大きな話題を呼びました。この作品は、ミラノのALCOVA MILANO内のVilla Bagatti Valsecchiにて展示され、空間における光や影、無形の気配を捉えるための新しいアプローチが取られました。
「ubique」は、素材と構造の見直しを遂行することで、光と素材、距離や数の関係性を自在に変化させるユニークな装置として設計されています。特に光源を移動させる可変性に焦点を当てた創作は、観客に新たな視覚的体験を提供し、作品が持つ独特な美しさと繊細さが響きました。
安全性と造形の革新
荒川技研工業が開発したワイヤーハンギングシステム「ARAKAWA GRIP」は、任意の位置にパーツを取り付けられる自由度の高さと優れた安全性を兼ね備えています。このシステムを活用することで、吉添氏は独創的な照明の吊り構造を作り上げ、作品に独特の造形を与えました。観客は、吉添氏の作品を通じて、光が持つ機能的な側面とアートとしての表現力の両面を楽しむことができ、多くの称賛を得ました。
日本の家業の新常識を探求するプロジェクト
さらに、荒川技研工業は「NEW NORMAL 5 -Japanese Maison-」というデザインプロジェクトにも参加しています。このプロジェクトでは、中小企業の事業後継者とデザイナーが協力し、家業の新たな常識を生み出すことを目的としています。今年は特に「家業の新常識をつくる」というテーマが設けられ、8つの事業変革のアイデアが発表されました。
昨年に引き続き、企画においても荒川技研工業が提供したワイヤーシステムを用いた空間構成が展開され、展示内容がより強化されました。多様なクリエイターたちとのコラボレーションにより、日本のものづくりの魅力を再確認する機会となりました。
まとめ
荒川技研工業のミラノデザインウィークでの出展は、技術とアートが融合した新たなデザインの可能性を示唆するものでした。これからも、今までにないアイデアや技術が発展し、国内外でのさらなる活躍を期待しています。荒川技研工業の次のステップに、是非注目したいところです。