Hylableシリーズが話し合いを見える化
ハイラブル株式会社(東京都豊島区)が提供する「Hylableシリーズ」は、教育とビジネス両方の分野での導入が進む中、好評価を得ています。特に発話データの分析がのべ10万人を突破し、そのデータをもとにした「見える化」が注目されています。
成長の背景
Hylableシリーズは、2016年の創業から数年間にわたり、主に対面の対話データを基にした分析に注力してきました。近年、リモートワークが普及していることから、オンライン会議や録音した音声も対象にすることで、さらに多くの企業や学校での導入が進みました。これにより、発話分析の実績も増え、特に企業導入は前年比で58.5%増加しました。これらの結果は、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進展する中で、発話の質を可視化し向上させることが重要視されていることを示しています。
企業の会議や研修、教育機関におけるアクティブラーニングなど、様々な場面でHylableシリーズが導入されています。特に顕著なデータは、教育機関での導入率が47.5%に対し、ビジネスにおける導入率が52.5%とほぼ同水準であることです。これは、発話量をリアルタイムで把握することで、参加者がより活発に交流できる環境を整えられるからです。
Hylableシリーズの特長
1.
リアルタイムな可視化技術
Hylableシリーズでは、発話のバランスや参加者の発話量をリアルタイムでグラフ化する機能を持っており、会議や授業の中で誰がどれくらい発言しているのか一目で理解できます。この機能により、教師やリーダーは発言しにくいメンバーを把握し、適切なサポートを行いやすくなります。
2.
背景雑音が多い環境でも強みを発揮
独自技術により、雑音が多く発生する環境においても、正確に個々の発言を識別・文字起こしできます。これにより会議の記録作成が効率化され、重要な発言がデータとして価値を持つようになります。
3.
振り返りを促すフィードバック
ハイラブルシリーズを活用することで、参加者は自身の発話率や内容を見直し、より効果的なコミュニケーションスキルを獲得できます。このプロセスは、特に企業研修や教育現場でのメタ認知を高める効果があり、参加者の主体性を引き出すことに寄与します。
導入事例
教育機関では、小金井市立緑小学校のように、自らの分析結果をもとに児童の意欲が向上したケースがあります。また、企業においても大手SIerや製薬会社が、リアルタイムのグラフ化を通じて心理的安全性を向上させる取り組みを実施。これにより、部下に意見を促すことで発言の活性化を図り、データに基づく良好なファシリテーションを実現しています。
今後の展望
ハイラブルは、データに基づく振り返りの効果を年齢や状況に関わらず十分に発揮できることを示しています。今後の計画として、音響解析技術の進化を通じて、オフィスや公共の場における会話の状況も計測し、さらに高い見える化を目指していく方針です。
氏の活動が求められる現代において、Hylableシリーズがもたらす「見える化」は、より豊かなコミュニケーションをサポートする重要なツールとなっています。