新たな治療選択肢誕生!尿素サイクル異常症向け薬の承認申請
日本初!尿素サイクル異常症治療薬の承認申請
オーファンパシフィックは、一般的にはあまり知られていない病気である尿素サイクル異常症(UCD)に対する新たな治療薬、フェニル酪酸グリセロール(HPN-100)の国内での製造販売承認申請を行ったと発表しました。この新薬は、今後の患者さんたちにとって、希望の光となることでしょう。
尿素サイクル異常症とは?
尿素サイクル異常症は、肝臓において有毒なアンモニアを尿素に変える代謝経路に異常が生じ、血中にアンモニアが蓄積する病気です。この病気は、乳幼児期に多く発症しますが、大人になってから初めて診断されることも珍しくありません。症状には、嘔吐や多呼吸、さらには意識障害など様々なものが含まれ、場合によっては致命的な状態に陥ることもあるため注意が必要です。
日本では、UCDは約8000人から44000人に1人の頻度で発生する指定難病の一つです。この病気に罹患した患者さんとその家族に対し、オーファンパシフィックは新しい治療薬を提供することを目指しています。
フェニル酪酸グリセロールの特徴
フェニル酪酸グリセロールは、既に販売されているブフェニール(フェニル酪酸ナトリウム)と同様に体内でフェニル酪酸に変わるプロドラッグです。特徴としては、全くの無味無臭で、服用しやすい経口液剤であることが挙げられます。この点は、特に乳幼児や小さいお子さまを持つ家庭にとって非常に魅力的です。これにより、家族が安心して薬を与えることができる環境が整います。
オーファンパシフィックは、国内第III相臨床試験(HPN-100-J001試験)の結果として、本剤が血中のアンモニア濃度を効果的にコントロールできること、さらに良好な安全性と忍容性が確認されたことを基に、この新薬の承認を請願しています。在宅療養や早期の症状発見が可能となることで、UCDの患者さんへの道が開けることでしょう。
希少疾病への取り組み
オーファンパシフィックは、希少疾病の治療薬の開発と製造販売に特化した日本の企業です。企業の使命は、「希少疾病を持つ患者さんとご家族に笑顔と幸せを届ける」ことにあり、その理念のもと、“Leave No One Behind”という理念で活動を続けてきました。これは、治療薬が必要な患者さんたちを一人でも多く救いたいという強い意志の表れです。
オーファンパシフィックは、シミックホールディングスの完全子会社として、CRO業界での長年の経験とノウハウを活用し、希少疾病に対する新たな治療選択肢を提供することを目指しています。これからも、治療の選択肢が増えることで、虐げられている患者さんたちにとっての希望が広がります。
まとめ
フェニル酪酸グリセロールの承認申請は、尿素サイクル異常症を持つ患者さんたちにとって、治療の選択肢が増えることを意味します。オーファンパシフィックは、これからも患者さんとその家族のために、新たな治療薬を届けるべく努力を続けていくことでしょう。
会社情報
- 会社名
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シミックホールディングス株式会社
- 住所
- 東京都港区芝浦1-1-1浜松町ビルディング
- 電話番号
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03-6779-8000