JKK東京と済生会による健康長寿を考えるイベントレポート
令和6年7月の初め、江東区にあるJKK住宅で、東京都住宅供給公社(JKK東京)と社会福祉法人恩賜財団済生会支部東京都済生会が共催するイベントが開催されました。イベントのテーマは「おやこほけんしつ」と「認知症を知ってたのしく健康長寿」です。このイベントは、地域の住民、特に高齢者やその子供たちを対象に、健康や福祉に焦点を当てた内容で行われました。
おやこほけんしつ - 性教育の講演
最初のイベントでは、7月6日に小学校高学年から高校生及びその保護者を対象にした性教育の講演と個別相談会が行われました。この講演は、済生会支部東京都済生会中央病院の小児科医が担当し、性教育の重要性やHPVワクチンの効果、子供が誕生する過程に至るまでを分かりやすく説明しました。参加者からは「学校での授業よりも理解しやすかった」との声があり、子供たちにとっても価値ある学びの場となったようです。また、個別相談によってさらに具体的な疑問点を解消できる時間も設けられました。
認知症を知って楽しむ健康長寿
続いて行われたのは、7月10日の「認知症を知ってたのしく健康長寿」というテーマの講演です。こちらは、ご高齢者を対象として、済生会支部東京都済生会向島病院の理学療法士などの専門家が参加しました。講演は、認知症に関する基礎知識から始まり、自宅でできるトレーニング方法、さらには管理栄養士による高齢者向けの食事の摂取方法についても深く掘り下げられました。
特筆すべきは、初めて薬剤師も講演に参加し、認知症に関連する薬の使用についての情報提供を行っていた点です。参加者は「これからの自分の健康管理に役立つ知識を得られた」と感想を述べるなど、充実した内容に感謝の意を表していました。
イベント開催の背景
JKK住宅は、近年入居者の高齢化や単身世帯の増加によってコミュニティ機能が低下しつつあります。また、コロナ禍による人との接触機会の減少も相まって、地域の絆が薄れつつあることが課題とされています。その解決に向け、済生会支部東京都済生会は「済生の精神」を基に多様な福祉サービスを提供し続けています。今回のイベントは、健康や福祉に対する意識を高め、地域活性化につなげるための重要な活動の一環と位置づけられています。
今後の展望
JKKと済生会支部東京都済生会は、令和5年5月に締結した包括連携協定に基づき、さらなる地域貢献を目指しています。今後もこれらの取り組みを通じて、健康で安全、安心な生活の実現を支援していく方針です。地域に住む皆さんが健康的な生活を送れるよう、様々な形でのサポートを強化していくことが求められています。
このようなイベントが今後も定期的に開催され、多くの人々が健康に関する知識を深める機会が増えることを期待しています。