山形県企業局との協力による異常検知技術の革新
Hmcomm株式会社は、東京都港区に本社を置き、音×AIを駆使した異常音検知技術を持つ企業です。特に、社会インフラの維持・保全において重要な役割を果たしており、その取り組みが注目されています。最近、山形県企業局との協力により、送水ポンプの異常検知に関する新たなプロジェクトがスタートしました。この取り組みは、山形県の水道インフラの安定性を高めることを目的としています。
異常音検知で水道インフラを守る
Hmcommが開発した「FAST-D」という製品は、AIを利用して設備の稼働音を常に解析します。この技術は、潜在的な異常を早期に検知できるため、現在稼働中の水道インフラにおいて特に重要です。老朽化が進む水道管や送水ポンプに対して、事前に異常を把握することにより、メンテナンスの効率化と安定運用が可能になります。
執行役員の白井秀範氏は、「これは送水ポンプの安定稼働とメンテナンスの効率化を実現する重要な一歩であり、山形県企業局と共に老朽化インフラの課題解決に貢献していきます」と述べています。このプロジェクトは、将来的に他の自治体や水道事業者への展開も視野に入れ、全国の水インフラの安全性を支える基盤を構築することを目指しています。
「FAST-D」技術の実績
Hmcommの「FAST-D」は、空港や製造業界での実績がある技術を基にしています。これまでの経験を生かしながら、水道施設においても高い精度と即時性を確保しています。この異音検知システムは、メンテナンスを必要とするタイミングを見極めるためのシグナルを提供し、運用コストの削減にも寄与しています。
社会貢献を目指した取り組み
Hmcomm株式会社の理念は「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することで社会に貢献する」ことです。この理念のもと、AI音声処理技術を基盤とした様々なソリューションを展開しており、コールセンター向けの音声認識プログラム「Voice Contact」や「Terry」といった製品を提供しています。これにより、企業向けの技術のみならず、公共インフラ分野でも積極的に貢献を行っています。
今回の水道インフラにおける異常検知の取り組みは、保守作業の無駄を省き、信頼性を向上させる大きな一歩です。技術の進化と共に、Hmcommはますます多様な分野での応用を推進し、より安全で安心な社会の実現を目指しています。私たちの生活に欠かせない水道インフラを守るためのこの取り組みは、今後も注目され続けるでしょう。