神奈川県、脱炭素産業の実現に向けた企業誘致強化を発表
神奈川県は、令和6年4月から「セレクト神奈川NEXT」に脱炭素関連産業を支援対象として追加し、企業誘致施策を拡充することを発表しました。この施策の一環として、ENEOS株式会社の次世代エネルギーに関する事業計画が初めて認定され、ほかにも複数の企業の新たな研究所や工場の設立が支援されることになりました。
企業立地支援事業の認定内容
今回、認定を受けた企業とその事業計画は次の通りです:
1.
ENEOS株式会社(横浜市中区)
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対象産業:脱炭素関連産業
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計画内容:次世代エネルギー(水素、合成燃料、バイオ燃料)に関する研究所の新設。
2.
海洋電子工業株式会社(横浜市金沢区)
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対象産業:IT/エレクトロニクス関連産業
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計画内容:工場の新設。
3.
いすゞ自動車株式会社(藤沢市)
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対象産業:輸送用機械器具関連産業
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計画内容:EVトラック用のバッテリー及びモーターの研究所を新設。
4.
株式会社鎌倉紅谷(小田原市)
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対象産業:地域振興型産業
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計画内容:洋菓子「クルミッ子」の生産工場を新設。
5.
株式会社エイアンドティー(藤沢市)
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対象産業:先端医療関連産業
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計画内容:工場の新設。
これらの事業に対する総投資規模は約653億円にのぼり、経済の活性化と環境負荷の低減に寄与することが期待されています。
セレクト神奈川NEXTの拡充された内容
「セレクト神奈川NEXT」は、以下のポイントを基に事業支援の内容を拡充しています:
1. 脱炭素関連産業の立地促進
新たに脱炭素関連産業を支援対象に追加し、その成長を促す方針です。
2. 大規模な設備投資への支援
設備投資を支援対象とし、事業所の県外流出を防ぐ取り組みを強化します。
3. 地域偏在の解消
企業立地数が少ない地域にも支援を拡充し、地域振興を図ります。
4. 研究所の立地促進
あらゆる産業分野において研究所の立地支援を行うことを決定しました。
5. 雇用要件の緩和
生産性向上に取り組む企業の誘致を強化し、雇用要件を緩和しています。
6. 脱炭素に係る取組の要件化
2050年に向けた温室効果ガス実質排出量ゼロの目標を掲げる企業を対象に、要件を明確化します。
まとめ
神奈川県の企業誘致施策「セレクト神奈川NEXT」は、脱炭素関連産業を重視することで、地域経済と環境保護の両立を目指しています。具体的な企業の参入が進めば、他の地域への良い影響を与えることが期待され、持続可能な社会の形成に寄与するでしょう。