参院選とネット行動
2013-07-26 11:00:07
参院選におけるネットユーザー行動の変化と影響を分析した調査結果
参院選におけるネットユーザー行動の変化と影響
選挙が近づくにつれて、ネット上での候補者や政党への関心が高まるのは明らかです。株式会社ヴァリューズが行った調査によれば、2013年の参院選では「ネット選挙解禁」が大きな転機となり、ネットユーザーの行動や意識に顕著な変化が見られました。この調査では、ネット行動ログや属性情報を基にして、投票に影響を与えた要因や、各政党のオンライン戦略を分析しています。
調査概要
調査は二回にわたって行われ、投票日の前後にネットユーザーの意識や行動がどのように変化したかを探りました。特に注目すべきは、政党HPへの接触状況やSNSでの情報拡散の効果です。自民党や山本太郎氏のサイト訪問者数の急増は、まさにこの新たなネット環境の影響を如実に示しています。
主な結果
自民党の急伸
自民党のHPへのトラフィックは、投票前日の訪問者数が約4.8倍と、他の政党と比べて飛躍的に増加しました。特に公示日や投票日にアクセスが集中し、2位の共産党や8位の民主党に大差をつけました。この現象は、先端のアドテクノロジーを駆使したネット広告施策やSNSをうまく活用した結果と言えます。
山本太郎氏の躍進
無所属の山本太郎氏もまた、選挙前日にそのサイト訪問者数が急増しました。彼のサイト訪問者数は、各メディア別のランキングでも他候補者を圧倒する結果が出ており、特にFacebookの活用が効果的だったことが伺えます。
投票行動への影響
調査によると、投票したネットユーザーは政党や候補者のサイトにより多くアクセスしており、特に若年層の関与が顕著でした。例えば、20代の過半数が「Yahoo!みんなの政治」などの政治関連サイトにアクセスしたことがわかりました。
先端技術の活用
自民党は、オンライン集客においても他政党を圧倒していました。検索エンジンからの自然流入の占める割合が45.9%あり、広告以外の流入源も含めたトリプルメディア戦略が功を奏しました。これにより、政党HPやSNSなどを統合的に活用し、情報発信を行っていたことが成功の要因となっています。
結論
参院選におけるネット選挙解禁は、政治に対するユーザーの行動に大きな影響を与えました。今後は、SNSやインターネットをさらに活用した新たな選挙戦略が模索されることでしょう。選挙運動の形は変わりつつあり、これからの選挙戦においてもヒントとなる調査結果です。選挙におけるネット利用の可能性を探り続けることが、今後の政治参加を促進する鍵となるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社ヴァリューズ
- 住所
- 東京都港区赤坂2-19-4FORUM赤坂 5F
- 電話番号
-