ハンセン病の歴史を伝える講談舞台「風の鳴る丘」の再開
2025年から再開される「風の鳴る丘」は、ハンセン病についての理解を深めることを目的とした日本唯一の講談舞台です。この舞台は、伝統芸能である講談を通じて、深刻な歴史と共に回復者の人生の物語を語ります。
この取り組みは2016年に始まり、以降多くの公演を行ってきました。コロナ禍により活動が休止していましたが、ようやく再出発を迎えます。今年の3月1日、大阪市のエルモ西淀川にて開催される大阪本公演は、入場無料で行われ、より多くの人々にハンセン病の歴史を知ってもらうことを目指しています。
背景と方針
「風の鳴る丘」は、まずハンセン病の回復者の人生を伝え、それが若者の自死抑制につながることが確認されてきました。特に、2024年の小中高校生の自殺者数が増加したことを踏まえ、今後は無償の学校公演も実施していく方針を立てています。このイベントは、ハンセン病に対する理解を深め、差別をなくすための重要な教材ともなります。
大阪本公演の詳細
- - イベント名: ハンセン病を伝える講談舞台「風の鳴る丘」沖縄愛楽園編
- - 開催日: 3月1日(土) 12:30開場 / 13:00開演
- - 会場: エルモ西淀川
住所: 大阪市西淀川区大和田2-5-7
アクセス: 阪神なんば線「福」駅 徒歩約5分
- - 参加費: 無料(全席自由席 / 事前申込者優先入場)
- - 定員: 230名
- - 対象: 概ね中学生以上(小学生以下でも入場可能)
この公演には、上方講談師の旭堂南舟が講談を行い、特別ゲストとして音楽ライブも予定されています。「風の鳴る丘」というテーマ曲を歌うYumicaさんとNaomiさん、そして鶴智恵子さんによるピアノの伴奏もあり、芸術的なひとときを提供します。
社会への呼びかけ
「風の鳴る丘」は、教育関係者や人権教育に携わる方々に向け、優先的に招待席を設けています。また、無償の学校公演を実現するための企業スポンサーや寄付を募ることも計画しています。これにより、より多くの人々にハンセン病についての意識を高めていただきたいと考えています。
今後の公演予定
大阪本公演の後、2025年春には兵庫での公演も控えています。具体的には、3月8日に兵庫県川西市にて開催される予定です。この公演の目的は、ハンセン病回復者の人生に目を向け、彼らの歴史を知ることの重要性を伝えることです。
ハンセン病はいまだに多くの誤解や偏見が存在する疾患です。講談という形で、普段接することの少ないこのテーマを扱うことは、一人ひとりにとって大きな学びとなるでしょう。私たちの歴史を知り、未来に向けた前進を目指して、ぜひお越しください。