兄弟を探す施設出身者の思い
2022年4月23日、特定非営利活動法人チャイボラが主催するオンラインイベント「妹と生き別れた施設出身者と語る社会的養護の昔と今」が開催されます。このイベントは、児童養護施設で育ち、今も生き別れた妹たちを探している鼻崎孝さんをゲストに迎え、社会的養護の現状とその重要性について考える貴重な機会です。
鼻崎孝さんの背景
鼻崎さんは、1歳6ヶ月で大分県別府市の乳児院に入所。その後、児童養護施設での生活が始まりました。入所中に骨肉腫が発覚し、一命を取り留めたものの、長期にわたるリハビリの間、薄い職員体制のため一人で医療センターに通わざるを得ませんでした。施設から親戚に引き取られた後も虐待を受ける日々が続き、妹と共に育ててもらった施設に逃げ帰る決意を固めます。
しかし、児童相談所の管轄は兵庫県にあり、彼には再び兵庫県の施設に入所する運命が待っていました。18歳で退所するまで、妹とは生き別れの状態が続き、後に他にも2人の妹がいることが判明したものの、現在も妹たちの所在は不明です。鼻崎さんは、いつか妹たちと再会することを願いながら、社会的養護に関与する様々な活動を行っています。
イベントについて
このオンラインイベントでは、鼻崎さんの経験を基に、児童養護施設の実情や社会が抱える養護の問題を深く掘り下げる予定です。社会的養護に関心のある人々が参加できるこの場では、意見交換を通じて、理解を深めることができるでしょう。
イベント詳細:
日時:4月23日(土)20:30〜22:00
テーマ:兄弟と生き別れた施設出身者と考える社会的養護
登壇者:鼻崎孝、NPO法人チャイボラ代表 大山遥
参加申し込みは、公式の申し込みフォームから行えます。
申し込みフォームはこちら
チャイボラの役割
チャイボラは、児童養護施設を含む社会的養護施設の職員の確保と定着を支援する国内唯一の団体です。全国の1/3以上の施設をサポートしており、主な活動には「チャボナビ」という情報サイトの運営、施設見学会の企画運営、大学向けの出張授業、職員研修などがあります。
特に、見学フェアやメタバースでの交流イベントなど、革新的な取り組みを進めており、オンラインで全国の施設を見学できる機会を提供しています。
メディア向けの注意事項
メディア関係者の皆さまには、イベントの視聴や質疑応答への参加は歓迎ですが、撮影や録音はご遠慮いただいています。ぜひ、鼻崎さんの考えやその背景に触れる機会をお見逃しなく。
今回のイベントは、鼻崎さんが初めて本名と顔を公開する特別な機会でもあります。彼の願いが届くことを願って、たくさんの方とお繋がりできることを心より楽しみにしています。