自動車サイバー脅威
2025-06-02 11:44:44

自動車サイバーセキュリティの新たな脅威とVicOneの取り組み

自動車サイバーセキュリティの新たな脅威とVicOneの取り組み



近年、自動車業界におけるサイバーセキュリティの重要性が高まっています。特に、トレンドマイクロの子会社であるVicOne(ヴィックワン)は、新たなレポートを通じて、業界が直面する脅威の実態を明らかにしました。

自動車サイバーセキュリティレポートの概要



VicOneが発表した「VicOne 2025年 自動車サイバーセキュリティレポート」では、2024年に発生した自動車関連のサイバーインシデントが215件に達したことが報告されています。今年は、過去5年間で最も多く、業界全体でのサイバー攻撃のリスクが増加していることが示されています。

脆弱性の増加



さらに、公開された自動車関連の脆弱性は530件に上り、2019年のほぼ2倍となりました。この脆弱性の急増は、自動車の攻撃対象領域およびシステムの複雑さが増していることを示唆しています。特に、ハードウェアからソフトウェアへの攻撃対象のシフトが顕著で、クラウドやバックエンドの脆弱性が狙われ、ランサムウェアやデータ侵害といった手口が多く確認されています。

データ侵害による影響は広範囲に及び、100社以上がその影響を受けたケースも報告されています。

新たな攻撃手法の進化



VicOneの調査によると、ダークウェブやディープウェブ上で活動するサイバー攻撃者による脅威は高度化しています。最近の脅威の中には、最新車両の脆弱性を悪用した新たな攻撃手法が登場しており、ユーザーのなりすましやアカウント盗難といった手段が増加しています。

SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)による影響



近年、自動車業界ではSDVの普及が進んでおり、このトレンドにより、車両と外部環境の接続が増加しています。これは、エコシステムそのものがより相互関連性を強めることを意味し、脆弱性やリスクが複雑化しています。AIを搭載した車両の増加も、セキュリティリスクを加速させる要因となっています。

VicOneの取り組みに関する詳細



VicOneは、自動車を取り巻く脅威に対抗するべく、独自の視点から様々な取り組みを進めています。具体的には、「Pwn2Own Automotive」と呼ばれるコンテストを開催し、未知の脆弱性を発見することに力を入れています。また、経済産業省が主催する「Automotive CTF Japan」を通じて、自動車サイバーセキュリティ人材の育成や業界内の交流を促進しています。

最先端のソリューション提供



VicOneでは、業界全体の広範囲にわたるパートナー企業と連携し、最新かつ包括的なソリューションとサービスを提供しています。これにより、自動車メーカーやサプライヤーは進化する脅威に対応し、重要な車両、ドライバー、データを守ることができます。

未来へのビジョン



VicOneのCEOであるマックス・チェン氏は、SDV化がもたらす自動車業界の変革について語り、積極的なサイバーセキュリティ対策が新たなビジネスチャンスを生む可能性について言及しています。これからの自動車業界は、サイバーセキュリティと共に成長していくことが求められます。

まとめ



VicOneが提示する最新のサイバーセキュリティレポートは、自動車業界が直面する新たな脅威と、そのリスクにどう対処するかを考える上での重要な指針となります。自動車の未来を守るためには、今後の技術発展に対応した先進的なソリューションが欠かせません。より安全なモビリティ社会の実現に向けて、日々進化するサイバーセキュリティの取り組みが期待されます。


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会社情報

会社名
VicOne株式会社
住所
東京都新宿区新宿4-1-6 JR新宿ミライナタワー
電話番号

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