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大幸薬品による新しい殺菌技術の発表

大阪を拠点とする大幸薬品株式会社は、湘南医療大学との共同研究を通じて、低濃度の二酸化塩素ガスにおける芽胞形成菌への殺菌効果を発見し、注目されています。その成果は「Journal of Microorganism Control」に掲載され、業界で話題となっています。

研究の背景

芽胞形成菌は製薬や食品工場において高い清浄度が求められる中、対策が難しい細菌です。これらは乾燥や高温、化学薬品に耐性を持っており、従来はホルムアルデヒドによる燻蒸が行われてきました。しかし、ホルムアルデヒドには発がん性や炎症を引き起こすリスクがあり、使用が制限される国も増えています。そのため、代替の手法が求められているのです。

新たな試み

本研究では、米国職業安全衛生局が定める基準値（0.1ppmv）よりも低い、0.05ppmvの二酸化塩素ガスを用いて殺菌実験を行いました。この条件でも、芽胞形成菌を効果的に滅菌できることが確認できました。特に、二種類の芽胞形成菌（バチルス・アトロファエウスとゲオバチルス・ステアロサーモフィルス）の無害化が成功したことは、大きな前進といえます。

実験環境は、温度37℃、湿度86%に保たれ、14日と28日の試行を経て、100万分の1以下の菌数に減少させることに成功しました。この結果は、企業の衛生環境の向上に寄与することが期待されています。

今後の展開

今後、低濃度二酸化塩素ガスの技術が広がることで、製薬工場や食品工場だけでなく、一般家庭や公共の場においても、安全で効果的な殺菌が可能となるでしょう。この研究について、湘南医療大学の助教曾川甲子郎氏も、「低濃度でも有効性が確認されたことで、さまざまな分野での応用が期待できる」と話しています。

まとめ

大幸薬品が提案する新たな衛生管理の手段に、業界関係者からの注目が集まっています。今後、この技術が普及することで、より安全な環境が実現されることを願ってやみません。私たちの日常においても、衛生対策の新しい可能性が広がることが期待されます。

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