出雲市が新たなデジタル地域通貨を導入
出雲市では、地域経済の活性化には欠かせない新たなデジタル通貨の導入が決まりました。このプロジェクトは、三菱総合研究所(MRI)、山陰合同銀行(ごうぎん)、そして地域情報サイトの運営を行うアルテミスビュースカイの三社が共同で行います。地域の幸せを育む新しい仕組みが、2025年2月から始まる予定です。
社会的背景
昨今、人口減少や東京一極集中、さらにはコロナ禍の影響でオンライン取引が普及するなど、地域経済は厳しい状況が続いています。地域コミュニティの再興と経済活性化が求められており、これに応える形でデジタル地域通貨の導入が重要視されています。MRIとごうぎんは、2024年5月に基本合意書を交わしており、この度、出雲市のデジタル地域通貨事業を受託する運びとなったのです。
出雲市デジタル地域通貨事業とは
出雲市のこのデジタル地域通貨事業の目的は、地域内での購買行動を促進することにより、地域経済を盛り上げ、また行政ポイントを用いた地域課題の解決を目指すものです。市民や店舗にとって使いやすいサービスとして利用できることが期待されています。
- - 発行体: 出雲市マネー、還元ポイント、行政ポイント、地域ポイント(仮称)
- - 媒体: スマートフォンアプリ「さんいんウォレットアプリ(仮称)」
- - 開始時期: 2025年2月より順次提供
- - 対象ユーザー: アプリ登録者(市民及び来訪者)
- - 加盟店: 地元の店舗が本プロジェクトに参加し、デジタル地域通貨を利用可能にする
各社の役割
このプロジェクトにおける各社の役割は明確に分かれており、
1.
山陰合同銀行: 地域通貨やポイントなどのサービスを「さんいんウォレット(仮称)」として提供し、地域の顧客基盤を活用します。
2.
アルテミスビュースカイ: 地元店舗の獲得や普及活動を担うことで、プロジェクトを支えていきます。
3.
三菱総合研究所: 自社のブロックチェーン技術を活用したデジタル地域通貨の「さんいんウォレット基盤(仮称)」の開発、運用を行います。
この共同事業には、地域に根ざした視点がしっかりと組み込まれており、各社の強みを最大限に活かした形となっています。
未来に向けて
MRI、ごうぎん、アルテミスビュースカイの三者は、2025年2月からのサービス提供開始を目標に、今後出雲市内での加盟店獲得や利用者の拡大など、準備を進めています。大手キャッシュレスサービスでは味わえない、地域に特化した利便性の高いサービスを提供することで、地域経済のさらなる活性化へとつなげていく狙いがあります。
また、この事業を通じて得た知見を活かし、全国各地の自治体に向けたデジタル地域通貨プラットフォームの拡大にも貢献していく意向です。地域の未来を見据えた取り組みが、いよいよ動き出す時期が近づいています。地域の皆さんと共に、新しい経済の形を築いていくことが期待されます。