上ノ原 入会の森
2025-12-03 16:20:28

みなかみ町の上ノ原 入会の森が自然共生サイトに認定される

自然と生きる知恵、上ノ原 入会の森


群馬県みなかみ町藤原地区に位置する「上ノ原 入会の森」がついに自然共生サイトとして認定されました。この場所は、地域住民が薪や茅を共に得るために長い歴史の中で管理されてきた「入会地」として親しまれ、地域の生活と密接に結びついていました。しかし、生活様式の変化によってその機能は失われ、広大な「上ノ原」の草原が減少してしまいました。

その中でも、地域住民やボランティア団体「森林塾青水」が協力し、茅場文化を復活させ、草地の生態系を再生するための活動が行われています。伝統的な草地管理だった「野焼き」が復活し、入会エリアはかつての風景を取り戻しつつあります。特に秋にはススキの草原と紅葉が織り成す美しい空間が広がり、訪れる人々を癒してくれます。

生物多様性を育む草地管理


上ノ原の草地では、季節ごとに草地が効率的に活用され、この取り組みが生物多様性の保護に大きく寄与しています。例えば、毎年開催される「野焼き」では、防火帯で囲まれたエリアを焼き、植生の健康を維持しています。これにより、土地に太陽光が届きやすくなり、その結果、さまざまな植物が芽吹くのです。

草原を保持するためのこの作業は、単なる作業と思われるかもしれませんが、実際には地域の豊かな生態系を支える基盤となっています。継続的な火入れによって、多くの生物が生息する環境が整えられ、絶滅危惧種も含めたさまざまな動植物がここで生活しています。

未来の可能性


さらには、上ノ原の茅場では、毎年3,000~4,000束の茅を文化財の屋根材として供給しています。これにより、資源採取だけでなく、環境学習やリトリートの場としての活用も期待されるようになっています。新しい形での自然の恩恵を受けることに高まる気運は、地域の持続可能な未来へとつながります。

みなかみ町の取組み


上ノ原の認定は、ただの地域の活動ではなく、国際的な目標に向かう第一歩でもあります。「ネイチャーポジティブ」を達成するために、2025年に施行される「地域生物多様性増進法」なども視野に入れ、地域全体で持続可能なまちづくりを進めています。みなかみ町では、以下のプロジェクトが進行中です:

  • - ネイチャーポジティブプロジェクト
  • - 赤谷プロジェクト
  • - 自伐型林業の推進

これらの活動はすべて、地域の自然と人々が良好に共生するための大切な努力です。今後も、地域の資源を守り、活かし、広める取組みを続けていきます。上ノ原 入会の森のように、自然との共生を大切にしながら未来の環境問題解決に向けた活動を推進していきたいものです。


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会社情報

会社名
群馬県みなかみ町
住所
群馬県利根郡みなかみ町後閑318
電話番号
0278-62-2111

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